Vol.02
料理がさらに美味しくなる万能発酵調味料「塩こうじ」
料理に使うとコクと旨味がでると評判の「塩こうじ」。
塩こうじを調味料としてちょっと使うだけで、いつもの料理が簡単に美味しくなる、栄養価がアップしたり、胃腸の消化吸収をスムーズにしてくれるなどから、料理の下ごしらえから味付け、健康にと関心が高まりました。塩こうじを作る、使うに当たって、塩分濃度やどのくらいの分量で使っていいか、基準となる比率、分量をイメージで覚えてみましょう。
塩こうじを作る分量の比率は『水4:麹3:塩1』です。
下に掲載したレシピは比率通り、水400ccに乾燥麹300g、塩100gです。(乾燥麹は分量外で100ccの水を吸水させてから使います。生麹は補う必要はありません)
この比率を覚えておけば、塩を基準にして掛け算したら、麹や水の分量がでてきます。
発酵時間は55度の発酵器にセットして6時間ほど。常温で作るときは1日に1〜2回かき混ぜて10日ほど置きます。
料理に使う時、塩分がどのくらいか気になりますが、『塩こうじ小さじ1で塩は1g』。
だいたい指で塩ひとつまみくらいです。大さじ1は塩2.2gほどなので、指で2つまみ強ぐらいのイメージで料理に使うといいでしょう。塩こうじは麹菌が引き出す旨味があるので、小さじ1、大さじ1を使っても少量の塩分でおいしく料理が作れます。しかし塩分が少ないからといってたくさん使うと本来の塩こうじの良さがわからなくなります。肉や魚、野菜にほんの少し加えるだけでいいので、減塩しながら美味しい料理を楽しんでください。
塩こうじを料理に使う際の分量は『食材の10%』を目安です。
計量スプーンなら塩こうじ小さじ1は約7g、大さじ1は約20gです。 例えば200gの食材の大きさは「鶏のむね肉小サイズ」「きゅうり2本」「キャベツ1/4個」などがありますが、それらに対して塩こうじ大さじ1とイメージして使ってみてください。味見をして塩こうじの分量を加減します。
肉や魚などのタンパク質に塩こうじを合わせるとふっくらとやわらかくなり、旨味を引き出してさらに美味しくなりますし、野菜は短時間で即席の漬物が作れます。 私はよく料理の一番最初にきゅうりやナスを切り、塩こうじと合わせポリ袋に入れて空気を抜いておきます。そうするだけで、料理が完成する頃にはお漬物が1品完成!(きゅうりやナスなどの水気の多い野菜は麹と合わせると分解が進むので長時間の保存は向かず、すぐに食べきるのがポイントです)
他にも夏の熱中症対策に塩こうじ水もおすすめ!麹菌の酵素やアミノ酸、塩分が摂れるので、水で薄めに割って、さらにレモンでクエン酸も補うと天然の水分補給ドリンクになります。
Tacco流 塩こうじの作り方
材料
- 水
- 400cc
- 乾燥米糀
- 300g
- 塩
- 100g
用意するもの
- 発酵器
作り方
- 発酵器の容器に乾燥米糀300gと水100cc(分量外)を入れ混ぜ合わせ、10分ほど置く。
- ①に水400ccと塩100gを入れ、よく混ぜ合わせる。
- 発酵器に入れ、55度/6〜8時間にセットし、スタート。
- タイマーが切れたら完成。 全体を混ぜ、粗熱を取ったら冷蔵庫で保存しましょう。
塩こうじを使ったおすすめレシピ
鯛の塩こうじ〆
材料
- 鯛(刺身用)
- 100g
- 塩こうじ
- 大さじ2(約40g)
作り方
- 鯛をスライスする。
- 鯛と塩こうじを合わせて、冷蔵庫で6時間ほど置いて完成。
昆布〆のような味です。だし茶漬けにしたり、酢飯と大葉と合わせて手まり寿司もおすすめです。
塩こうじとラー油のエビチリ
中華を作る時にも使える「塩こうじ」。旨みが出るだけでなく、エビもふっくら美味しく仕上がります。
材料
- むき海老
- 8尾
- 塩こうじ
- 大さじ1/2
- 片栗粉
- 大さじ1
- 白ネギ
- 1/2本
- 生姜
- ひとかけ
合わせ調味料 A
- トマトケチャップ
- 大さじ2
- 酢
- 大さじ1
- 塩こうじ
- 大さじ1
- ラー油
- 小さじ1
- 酒
- 大さじ1
- 水
- 大さじ1
水溶き片栗粉
- 片栗粉
- 大さじ1/2
- 水
- 大さじ1
作り方
- ボウルに海老を入れ、塩、片栗粉少々(分量外)を入れて揉み、その後、水で洗い、ペーパータオルなどで水を拭き取る。
- ①に塩こうじ、片栗粉をつける。生姜、白ネギはみじん切りにする。
- フライパンに油(大さじ1)と生姜を入れて炒める。香りがでたら海老を入れる。
- 海老に火が通ったらAの調味料を入れ、みじん切りの白ネギを入れる
- 火を止める直前に水溶き片栗粉を回し入れて完成。
Point!
殻付きのままでもOK。殻付きだと見栄えがよくなります。背開きの殻付きの海老に片栗粉をまぶし、油で揚げます。タレのレシピは同じです。