まさに日本国土の理にかなった「お米」。
お米は実に上手にできている優秀な食べ物です。
頭を使ったら、ほかほかのご飯を食べてくださいね。
スタッフ 舟久保
古来より、日本人のからだを支えてきた「お米」。農薬を使わず、誰もが安心して食べられるお米を提供していくことは、私たちプロ・アクティブの指針の基本でもあります。
プロ・アクティブオリジナル米『元氣米』は、石川県・霊峰白山の麓にある「おさだ農場」でつくられていますが、おさだ農場の長田さんは、農業の現場だけでなく、自ら農林水産省に出向き、役人の方と積極的に意見を交わすなど実に行動派。先日東京にいらした際にプロ・アクティブにも来てくださり、お話を伺う機会に恵まれました。
おさだ農場 五代目農主 長田竜太さん
今の20代は、「新栄養失調」!?カロリー摂り過ぎ＆マグネシウム不足。
お話は長田さんからの質問で始まりました。「レタスはどこを食べますか？」
一瞬考え込む私たち。答えは「葉」。
「ではお米は？」
答えは「種」。種１粒から大豆は80倍になり、小麦は200～300倍、お米はなんと500～1000倍に。
日本の国土は67％が山であり、残りの33％で農作物をつくらなくてはなりませんが、日本の川は急流が多く、表土が流れて作物ができないので、治水ダムの役割を担ってくれる“田んぼ”がもってこいなのだそうです。水があれば酸化還元が起こり、連作障害も起きません。
「一番増える」「水をコントロールできる」「毎年作付けできる」。
まさに日本国土の理にかなった「お米」。古来より主食とされてきたことには、確固たる理由があったのですね。
長田さんの質問が続きます。「食べているのは玄米？」
私たちの答えは「いえ、白米」。そこで漢字を見てみると…
「白米」＝粕（かす）。ガーン！
精米でけずられてしまう「糠（ぬか）」は、“米”に健康の“康”という字が表すように、お米の9割の栄養があるというのに、その栄養を捨てていたとは！
ここで驚く話を聞きました。今の20代は、栄養失調の人が多いそう。昔と異なり、カロリーは摂り過ぎなのに栄養失調、「新栄養失調」と言うのだそうです。
特に不足しているのが「マグネシウム」。その原因のひとつが加工食品なのだそうです。食品を加工するとマグネシウムが失われてしまうのです。
玄米に含まれるマグネシウムはひじきの３倍！リン（P）とくっついているので、体内で吸収しやすいかたちになっているとのこと。何とも優秀！
＜長田さんに聞きました＞お米を食べないと、太ります！
Q.玄米は身体に悪いのでは？と聞かれることがあります。
A.玄米の「フィチン」について取り沙汰されることがありますが、必要なミネラルと結合して排泄してしまうのは「フィチン酸」であり、玄米のフィチンは「酸」と結合していないので大丈夫です。アブシジン酸も、沸騰させて高温で煮ることで体に悪くなくなります。玄米は生でぽりぽり食べないでしょう、日本人は何とも知恵がありますね。
Q.流行りの炭水化物ダイエット。お米を食べると太りますか？
A.それは「米→糖→インスリンが分泌→脂肪に変換→太る」という単純すぎるイメージです。糖は唯一、脳のエネルギーとなるもの。炭水化物ダイエットでお米を食べないと糖ができないので、頭の働きが悪くなります。悪くなるから糖が消化できず、脂肪に変わり、太る→太るのでお米を食べない→食べないから太る、というような悪循環に陥ってしまうのです。
お米は実に上手にできている食べ物で、昔の人は朝にご飯を炊き、ほかほかご飯から脳のエネルギー源を摂っていました。
そのご飯を、おひつに入れ替え、昼や夜は冷えたご飯を食べる。冷えたご飯は胃や小腸で消化されず、食物繊維になるからです。
そうか！夜はあまり頭を使わないので、お米はエネルギー源である必要はなく、朝のスッキリのために食物繊維の働きをしてくれる方がいいですね。
わっ、賢い！
国民の食卓を守る政策が必要。
今、農業の後継者や総生産額だけでなく、耕作面積も落ちているそうです。そんな中でも、20代、30代の新規就農者が増えており、そのうちの80％は親世代が農家ではなかった人たちとのこと。若い世代が農業を始めている、それはとても良いこと。今までとは違う流通や販売形態などが出てきており、時代が変わってきているとおっしゃっていました。農家を守る政策ではなく、国民の食卓を守る政策が本当は必要だとも。
長田さんの締めの一言。「今日は相当頭を使ったので、帰ったらほかほかのご飯を食べてください」。
はい、そうします！
長田さんに教わりました
玄米の良さを活かす上手な炊き方
玄米に多く含まれる脳に良い「ギャバ」は、じっくり浸水することで増えます。ギャバ発生のピークは4時間後。4時間浸けたら、その水を捨て、新しい水に変えて炊くのがベストです。
