Vol.05
「食べる糀」で内側から美しく調える!
糀には作りたての「生糀」と水分を飛ばした「乾燥糀」の2種類があります。生糀の保存期間は冷蔵庫で約20日ほどですが、乾燥糀は常温で1年保存ができます(開封後は冷蔵庫で保存しています)。
味噌作りやたくさんの甘酒を作る時は生糀を使いますが、 普段の少量発酵で使う時には乾燥糀がとても便利で、いつも台所に常備して、気軽に糀を使った発酵食作りを楽しんでいます。
私の発酵食作りは毎日の料理、暮らしの中にあり、主に糀を使った発酵が多く、発酵あずきや塩糀、濃縮甘酒やしょうゆ糀は料理の調味料として使い、市販のキムチや納豆には乾燥糀をそのまま追加して、「食べる糀」として毎日の食事から糀パワーをいただいています。
生糀も乾燥糀も本来はそのまま食べても大丈夫なものなので、いろいろな発酵食に入れて、旨味や糀菌をプラスすることも楽しんでいます。市販のキムチに乾燥糀を入れて冷蔵庫で3日ほど置くと食べる糀キムチができます。分量はキムチ300gに対して糀大さじ1ぐらいで、キムチの水分を吸収するくらいを目安にしています。キムチの水分が少ない時は、先に乾燥糀に同量の水を入れ、10分ほど浸して柔らかくしてから混ぜてください。
冬によく作るのが白菜の糀漬けです。ジップロックなどのビニール袋で手軽に作れます。
塩だけだと乳酸発酵のお漬物ですが、糀を加えると酵素が増え、さらに旨味がアップします。10日ほど置くと漬け液がシュワシュワ弾ける発酵も。お醤油をかけてご飯に巻いて食べると本当に美味しいです!美味しいと感じるのは体が喜んでいる証拠!寒さが続きますが、発酵食で免疫力を上げて、元気に過ごしましょう。
白菜の糀漬け(1/4カット)
用意するもの-下漬け用
- 白菜
- 1/4カット(約500g)
- 塩
- 白菜の分量の3%
約15g(大さじ1)
用意するもの-本漬け用
- 乾燥糀
- 大さじ2(約10g)
- 塩
- 小さじ1
- 昆布
- 5cm角
- 鷹の爪
- 1~2本
作り方
- 白菜を縦に2等分に切ります。
- ビニール袋の中で下漬け用の塩を白菜の間、表面にふりかけます。
- ビニール袋の底に、白菜の芯が左右になるように置き、空気を抜くようにしてしっかりと丸めて上部を閉じます。(漬物石を置く代わりに、しっかりと圧力をかけるつもりで丸める)
- 1〜2日ほど、白菜の水分が出るまで常温に置きます。
- 白菜の水分が出たら、ビニール袋から取り出し水を捨てます。
- 再びビニール袋に白菜を戻し、本漬け用の乾燥糀、細長く切った昆布、種とヘタを取った鷹の爪、塩を入れて空気を抜くようにして丸め、常温で発酵させます。
- 3日ほどしたら食べられますが(浅漬け)、1〜2週間後の熟成発酵した古漬けも美味です。
※発酵後は冷蔵庫で保存。古漬けになって酸っぱくなったらスープなどにしても美味しいです。
※本漬けの塩は、下漬けの塩の味をみて加減してください。