私の中に積み重ねられた昔ながらの味、手作りの楽しさ、味わう喜び、工夫して生活する暮らしは、ライター業に大きく役立ってくれているように思います。
スタッフ内田 江美
和歌山県・橋本駅から、『月のしずく』のふるさと「ゆの里」へ向かうバスの中、同行のスタッフ堀場が「あの紀ノ川は、ゆの里がある辺りで90度以上曲がりくねっていて、それはその下に大きな岩盤があるからなのよ」と教えてくれました。
ゆの里の「銀水」は、一枚岩の中に閉じ込められていた太古の化石水だということは知っていましたが、その岩の影響で曲がりくねった紀ノ川を見て納得するのと共に、「どれだけ大きな岩なんだろう。
でもきっと限りのある大切に使わせていただかなくちゃいけない貴重なお水なんだな」と改めて思いました。
『月のしずく』のお水に棲むお魚達。
とても幸せそうに見えました。
到着後、温泉の前にひと通り、ゆの里内を見学です。
ロビーには大きな水槽に丸々とした健康そうなお魚達が仲良く泳いでいます。
実は我が家でも夫が熱帯魚を飼っているのですが、常に水温や水質の管理、餌の種類に気を付けていて、見ているだけでも大変そうです。そして相性のいい魚ごとに水槽を分けているので、狭い我が家に水槽が5個もあるのです。
だけど『月のしずく』のお水に棲むお魚達は、酸性の水に棲む魚とアルカリ性の水に棲む魚が共存し、相性で分けなくとも、イキイキと気持ち良さそうに泳いでいて、水槽で飼われている魚なのに、とても幸せそうに見えました。
そして窓際にたくさん並んだ蘭の鉢も生命力がとてもあり、美しく咲き誇っています。
通常蘭は、根腐れしやすく育てるのが難しいそうですが、最長で5年も咲き続けたとのこと。
ひたひたに入っている受け皿の水は触っても全然臭くなく、一応女の子なので気持ち悪そうなものは触りたがらない娘達も「本当だ〜。茶色くなった水でも全然臭くない!」と抵抗なく触っていました。ゆの里のお水だから、酸素をきちんと取り込んで微生物がちゃんと働くので、根腐れすることなく元気に育つのですね。
葉っぱを摘んで、「おいしい~」と子ども達。
ゆの里の野菜は元気の出るおいしさでした。
無農薬の露地栽培と水耕栽培をしている「ゆの里ファーム」へは、重岡社長が案内してくださいました。
露地栽培では、イチゴがそろそろ終わりとのこと。
「とって食べていいですよ。」と声を掛けていただき、大喜びでイチゴを摘む子ども達。
「ママにもちょうだい。」と言うと、虫に食われているのをくれたのですが(汗)「まあ、無農薬だしね〜。」と思いながら食べると、虫さんにも選ばれただけあってか甘くとてもおいしかったです。
生のエンドウ豆や間引きした人参もいただいたのですが、味が濃く、歯ごたえもしっかりとしていて、野菜のエネルギーも一緒にいただいているような元気が出るおいしさでした。
水耕栽培ではミニトマトや葉物野菜やバジル・パセリなどを育てていて、こちらでも子ども達が葉っぱを摘んで「おいしい〜」といただいていました。(家ではドレッシングをかけないと絶対に食べてくれません)
以前、水耕栽培は化学肥料をたくさん使っているという話を聞いたことがあり、「クリーンなイメージだけど万能ではないのね」なんて思っていたのですが、ゆの里ファームの水耕栽培は違っていました。
通常は有機養分を使うと水が腐ってしまうため、化学肥料を使うしかないそうですが、ゆの里のお水に有機養分を入れても微生物がちゃんと働き、腐ることがないため、無農薬・有機の水耕栽培が可能なんだそう。
植物や微生物にも大きい影響を与えるのですから、お水の持っている力って本当にすごいです。
良いお水が体に見合うように巡って、
調節してくれるのかしら…?
一泊二日で温泉三昧して癒され、ゆの里ファームの安全で元気一杯の野菜を使ったおいしい料理をたくさん食べ、2日間でなんと2キロ近くも体重が増えていて驚いたのですが、3日で元の体重に自然と戻りました。
ジャンクなものをそれだけ食べたり飲んだりしていたら、きっとこうはいかずにそのまま脂肪になるか具合が悪くなるかしていたと思います。
良いお水と食べ物を摂っていると、ちゃんと自分の体に見合うように巡って、調節してくれるのかしら、なんて思いました。
実際に行ってみる前は〝癒し〞のイメージのゆの里でしたが、建物の周りにはツバメ達が何個も巣をつくり、人間達もお水を求めて訪れるゆの里は、癒しだけでなく、お水の持つ力や生命力を感じる場所でした。
素の自分に戻れた、という感じで、充実した貴重な2日間でした。