目の前で苦しむワンちゃん、猫ちゃん。体に負担をかけずに改善できる良い方法があれば・・・。
そんな医師の想いが形となった学術大会でした。
スタッフ 久保
こんにちは。ドッグスタンス事業部の久保です。
ドッグスタンス事業部では、専門家や獣医師と連携しながら、愛犬の健康により寄与できるモノやコトを提供しています。「比較統合医療学会」という学会の賛助会員をしているのもその一環です。
比較統合医療は、多くの医療分野(ヒトや動物、西洋医学と東洋医学等)を統合して扱い、比較検討することによって新しい診断治療法を発見していくことを目指しています。
学会員は獣医師が多いですが、医師、歯科医師等、医療従事者も含まれます。
去る8月3日・4日に東京で開催された学術大会では、『月のしずく』の「ゆの里」重岡昌吾社長、そして共同研究されている神戸大学のツェンコヴァ・ルミアナ先生が提唱されているアクアフォトミクスについての特別講演もありました。その模様をお伝えいたします。
病気診断やその解決方法にも応用できる可能性が。
私たちは、体の最も多い構成要素である「水」の重要性についてよくお話ししますが、水や光を整えたり正しく使うことで、より健康に寄与できるということは、まだあまり知られていないと思います。
今回の学術大会では、そんな水や光を使った臨床例がたくさん紹介されました。
その中でもメインの基調講演をされたのがツェンコヴァ先生でした。
ツェンコヴァ先生が提唱するアクアフォトミクスとは、アクア(水)+フォト(光)+ミクス(オミクス/各学問分野)を意味する言葉。20年足らずの間に劇的な進歩を遂げている「分光法」を用いた、全く新しい科学分野です。
ツェンコヴァ先生のご出身はブルガリアです。乳製品は主要産業で、先生は牛乳の生産性に大きく影響する牛の乳房炎について研究をされていました。
乳房炎の検査のため、「乳のタンパク質の変性」を計測していた時に、タンパク質そのものを見ているつもりが、実はタンパク質の周りにある「水」を見ていたことに気づき、そこから物質の周りにある「水」を解析する「アクアフォトミクス」がスタートしました。
物質そのものではなく、生物学的・化学的・物理学的に、母体となる水を見るという新しい着眼点で、「近赤外線」を用いて水分子をスキャンし、体内の水分子の情報を得ます。
果物の甘さを測定する糖度計は、この技術を応用したもので、果物に含まれる水の光の屈折率によって糖度を導き出しています。
この測定法を用いれば、将来的に病気診断やその解決方法にも応用できる可能性があります。
体に負担がかかったり、時間がかかる検査方法を、より負担の少ない方法に変えていくことができるかもしれませんし、解明が出来なかったことも「水を見る」という新しい着眼点で解決することができる日が来るかもしれません。
今学術大会でも発表された「水と光の医療」は多数ありますが、その中には、結果は出ているのに、なぜそのような結果が生まれるのか?まで導き出せていないものもあります。
こうしたケースでも、どんな生物にも必ず存在する「水」を見るアクアフォトミクスという指標を使えば、なぜそのような結果が伴うのか、また解決のポイントも導き出せる可能性が高くなるかもしれません。
ツェンコヴァ・ルミアナ先生
いずれ人への効果も明らかになっていくのでは。
その一つの例が、ゆの里の『月のしずく』『神秘の水 夢』だと思います。ワンちゃん、猫ちゃんだけでなく、長年人を癒し続けてきたこの水も、アクアフォトミクスの技術を使って、様々な効果を実証することができ始めています。今学術大会では、ゆの里の重岡社長もご登壇され、アクアフォトミクスの実証例として、ゆの里のお水の検証事例を紹介されていました。
中でも、口腔ケアにおける『神秘の水 夢』の成果(ソフィア大学 キセロヴァ先生による研究)は、比較統合医療に携わる先生方にとって、大変興味深いものであったと思います。
こうしたツェンコヴァ先生とゆの里の共同研究で、『月のしずく』『神秘の水 夢』の役割もさらに広がっていくでしょう。
ゆの里 重岡昌吾社長
アクアフォトミクスという新しい指標と、それを用いた取り組みは、今学術大会を経て、必要とされる方々のところにきっと届いていくことになると思います。
その歴史的な瞬間をともに共有できたことに、とても大きな喜びを感じました。
動物の体験・治験が積み重なっていけば、いずれ人への効果も明らかになっていくのではと期待がふくらみます。
私たちも、私たちの役割の中で、その技術を用いてお役に立てるよう、努力していきたいと思っています。