TAKEFU(竹布)の夢「縫い目のない」筒状包帯・手袋が完成。苦しむ人に寄り添うための製品を。

TAKEFU(竹布)の夢「縫い目のない」筒状包帯・手袋が完成。苦しむ人に寄り添うための製品を。

触れた相手に気持ちが伝わる…。だから、原料づくりから販売まで、みんなが想いを込め、相手に寄り添いながら届けるようにしていかないと。

スタッフ船久保

新商品も登場し、ますます拡がっていく『竹布』。
開発者の相田雅彦さんは、竹ガーゼ『守布』の提供元である、一般社団法人「空飛ぶ竹ガーゼ社」の代表理事でもあります。
今春に「夢の"縫い目のない"筒状包帯・手袋」についてのお話を紹介しましたが、今回とうとう見本が完成!うれしい進展がありました。
「空飛ぶ竹ガーゼ社」の空飛ぶじゅうたんのようなロゴには、"竹ガーゼが空を飛んで、必要としている方々に届きますように"という相田さんの純粋な祈りが込められています。

相田 雅彦 (そうだまさひこ)
(株)ナファ生活研究所代表。(一社)空飛ぶ竹ガーゼ社代表。竹繊維・竹布(TAKEFU)の開発者。
「河の流れのように」を連載中。

ようやく見本が完成! 念願の縫い目のない「筒状包帯」と「手袋」。

『竹布』は他の繊維に比べ、抗菌性や消臭性などに非常に優れており、例えば「竹ガーゼ」は傷口にあてても皮膚に貼りつかず、また細菌の繁殖を抑える働きもあります。

2010年の暮れから竹ガーゼの生産がスタート。

最初に織りためたものは、2011年東日本大震災の時、1週間後に仙台のお医者さまを通じて石巻に届き、現地の治療にあてられました。
被災地で『竹布』ならではの役目を担いました。

そして相田さんの何年もの念願だった縫製のない筒状包帯と手袋。

アトピーやリンパ浮腫をはじめ、肌に疾患や悩みを抱えた方に寄り添い、少しでも負担やストレスを取り去ろうと研究を重ねてこられました。

中国・日本の工場をまわるも、出来ない・利益にならないから作りたくない、の理由で断わられ続け、そこで自分たちで特殊な編み機を購入することを決断。

将来を担ってもらうために、新卒の若い社員を雇い、編機メーカーでの1ヶ月間の厳しい研修を終え、ようやく見本が完成し、私たちにも特別に見せてくださいました。

まずは縫い目なしの筒状包帯。
腕、脚、首…部位や太さによって選べ、好きな長さに切って使えます。

そして、待ちに待った「手袋」も登場。包帯も手袋も、目が細かく、しっかりしています。

強度もあるので、くしゅくしゅ手洗いして乾かせば何回も使用可能。
包帯の切り端もほつれる心配がなさそうです。


アトピーの人が一番言って欲しくないのは「掻いちゃだめ」という言葉だそうです。


縫い目なしの「手袋」。赤ちゃんミトンの大きさからズラリ。

かゆいのに掻けない、というのはとてもストレスなのですね。

この筒状包帯ならば、患部に着けてその上から掻くことができます。

1日200人ほどが来院する、あるアレルギークリニックで実際に使ってもらったところ、「すごいよ、2分で痒みが止まる」と。

掻いていいよと言われるだけでまず痒みが止まる、着けてみて気持がいい、ストレスが減る、掻くことができて気持ちいい…。

本当に喜んでいただけると思う、と相田さん。目標は年内発売。

繊細な竹繊維で1枚1枚を、先ずは1台の編み機で編むので、少しずつ少しずつだとは思いますが、必要とする人たちの元に届き、そっとやさしく寄り添っていくのでしょう。

竹のお人形「たけのっこ」、「たけぼっこ」。ボランティアで届けた人たちの所で奇跡が…。

空飛ぶ竹ガーゼ社は、竹ガーゼを広めていく他に、「丹生都比売神社(ゆの里ツアーでも訪れる世界文化遺産)の"祓布"を広める」、また「B品を活用した"TAKEnoko(たけのっこ)""TAKEbocco(たけぼっこ)"人形づくり」というボランティア活動をされています。

人形のパーツや祓布は知的障害者の方の作業場「蓮根福祉園」で生産、繊細さ故に扱いが難しい『竹布』ですが、とてもきれいに縫製をされているそうです。

たけのっこ」、「たけぼっこ」が届いた人たちの所で奇跡が起きているとのこと。

純粋な想いが込められたものは、触れた相手にその気持ちが伝わる、だから原料づくりから販売まで、竹布に携わる人、みんなが想いを込め、相手に寄り添いながら届けるようにしていかないと、『竹布』は半分以下の働きしかできない、と仰っていました。

一緒にお話を聞いたスタッフの感想

  • 私も母も姉も『竹布』にお世話になっています。原料づくりから想いが込められていることに責任を感じます。『竹布』の働きが半分にならないように精進していきたいです。(スタッフ 吉田)
  • 興味深くお話しを聞きました。「この人のために」という想いで『竹布』ができ、「空飛ぶガーゼ社」ができ、その想いが設立当初と変わっていないことがすばらしいですね。(スタッフ 出野)

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