漢方で元氣になってくれて嬉しいのは、自身が持てるようになることです。

漢方で元氣になってくれて嬉しいのは、自身が持てるようになることです。

もっと漢方を日常的に使ってもらいたい…。
失われていく日本の伝統文化の継承としても、糀ドリンクとのコラボレーションは大歓迎でした。

「結」というブランド名のとおり、『糀・乾ショウガ+』では日本の伝統食「糀」と東洋の伝統医療「漢方」との結びとなりました。その漢方の監修をしてくださったのが東京・下高井戸駅前にある漢方薬局「桃仁堂」の平部利奈先生です。

60年前からこの地にある薬局を平部先生が引き継いで15年、4年前に「桃仁堂」と名前を変えて、今に至っています。
そして昨年11月。冷えにお悩みの方向けにオリジナルの糀ドリンクの開発が始まりました。

『糀・乾ショウガ+』の開発1年を記念して、スタッフ堀場がお話を伺いました。

漢方で元氣になってくれて嬉しいのは、自身が持てるようになることです。

堀場:西洋医学の薬学専攻だった先生が漢方薬局を開かれたのは、なぜですか?

平部先生:漢方に進んだのはいわゆる西洋医学の普通の治療に限界を感じ、変だなと思ったからです。
薬理学というのは、かなり研究されていて、学生時代には、この病態にはこの治療薬を使えばぴしっと治ると習うんですね。

でも実際に大学病院に勤めて、あまりにも病気が治らない人が多いことにびっくりしたんです。
それで漢方に興味が向きました。勉強会に積極的に参加して、感覚的に自分がよくわかるところから始めました。

堀場:西洋医学と漢方の一番大きな違いは何でしょう?

平部先生:西洋医学は、ミクロの世界でピンポイントで病気を診るのですが、体を診ていない。
いわゆる「木を見て、森を見ず」という状態に似ています。

一瞬症状は治まるものの、病気自体は治っていないことも多いのです。漢方は体全体のバランスとか、なぜその病気が発症しているかを見ているんですね。
根本的に目の付けどころが違うんです。原因から見るのです。

堀場:では、当然桃仁堂ではお薬を処方する時の相談時間は長くなりますよね?

平部先生:そう、カウンセリングは初診の時は一時間程度。それぐらいお話を聞かないと、子供の頃からの病歴とか体質とか、なぜ今その病気が発症しているか、原因をある程度つきとめることができないのです。

話を聞きながら、症状だけじゃなくて、その人の体質を把握していき、弱いところを補充していくのが漢方なんです。
例えば、女性に多い頭痛や冷え。症状が同じでも、体質、原因が違うとアプローチは全然異なります。

堀場:どんな患者さんが多いのでしょうか?

平部先生:虚症タイプ。いわゆる体の弱い人。病院に行ってもなかなか良くならない人が多い。病院では分かってもらえないという人も多いですね。

ここで漢方を始めて、皆さんまずは元気になっていきます。
そして元気になって一番嬉しいのは、みんな自分に自信が持てるようになることです。

健康が心配だからと言って自らの活動範囲を狭めている方が結構多いと思うんですよ。そういう人がもう少しアクティブになれれば、ハッピーになってくれれば嬉しいんです。ここにいらっしゃって、転職してうまくいったり、やりたいことを始められたという方、多いんですよ!

薬草を煎じて家族に飲ませるような日常。
もう一度誰かに伝えないと。

堀場:去年の秋、「糀ドリンク」という、いわゆる嗜好品に漢方をコラボさせたいという私の申し出に、漢方のプロとしては正直どうお思いになられましたか?

平部先生:すごくいいと思いました。やはり漢方は敷居が高いと思われている部分があるので、もっと漢方を日常的に使ってもらいたいという思いもありましたから。漢方素材は特別な食べ方しかできないと思われているのが、もったいないですね。

昔は大家族で、誰かが薬草を家に持ち帰って煎じて飲んでいたんですね。「どくだみ」だったり、「げんのしょうこ」だったり。それが日本の文化だったと思うんですね。おばあちゃんがちょっと苦いお茶を毎日煎じて、体のために家族に「これ、飲みなさい」みたいな日常。

それが今、全くなくなってきている。それも私は淋しいと思っています。
漢方という特別なものでなくても、民間薬とか民間療法というか、日本の家庭の伝統的な医学が消えていっているんですね。

そこをもう一度、誰か伝えないといけない。もう一度思い出してほしい。ちょっとした風邪などは、本当は病院に行かなくても治せるんですよね。
そういう失われていく日本の伝統文化の継承としても、この糀ドリンクとのコラボレーションは入り口になるのではと思って、大歓迎でした。

●漢方薬局 桃仁堂
平部 利奈(ひらべ りな) 先生

薬剤師(薬品物理化学修士課程卒) 日本ホメオパシー医学会認定薬剤師
東洋医学を含む代替医療に可能性を感じ、日々いろいろな療法を研究中。 薬局は漢方中心ですが、フラワーエッセンス、栄養療法なども取り入れています。

漢方薬局 桃仁堂 http://www.toujindo.com/

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