私たちの身体もたくさんの色でできていて、たくさんの可能性を持っているのです。

私たちの身体もたくさんの色でできていて、たくさんの可能性を持っているのです。

色の専門家・草木裕子の色どりメッセージ (24)

真夏の陽射しの中で噴水を見ていると、虹が現れてとても嬉しい気持ちになります。
幸せって何色でしょう? と質問すると、「虹色」と答える方が多いのは、いろいろな色を一度に見ることができるワクワク感からでしょうか。

虹ができるのは、大気中の水滴がプリズムの役割となって、太陽光を分光することで起こります。
長波長である赤から順に短波長の紫までが見えるのです。

私たち日本人は、虹は七色としていますが、実は、国によって色数が違います。

その理由は、赤から紫までのグラデーションをどこで分けるかにより、その数が違ってくるのです。
その境目が明確ではないことから、虹色は「多様性」や「共存」などの象徴としても使われます。

カラーの世界では、白(クリア)は可能性や理想という意味で表します。
それはすべての色(虹色)を合わせると白(クリア)になるからです。

ですから、虹色=白と言えます。

光の色は何も無いように感じますが、実はそこには虹色があるのです。
「何も無い」の中に本当は「すべて有る」が潜んでいることが、より私たちにワクワク感を贈っているのかもしれませんね。

自然界の中でもうひとつ白(クリア)で忘れてはならないのが水です。

色は水と光の両方があってこそ見えるものです。

光が水に反射、屈折して色が生まれます。
また、水面は周りの景色(ここにも「色」が使われています)を映し出します。
水=光=すべての色なのです。

人の身体は70%ほどが水。
ということは、私たちの身体もたくさんの色でできていて、たくさんの可能性を持っているのです。

このように考えると、光を浴びると、私たちもいろいろな可能性に向かって輝けそうですね。
そして、色を使うことで、その輝きがどんどん引き出されるでしょうね。

今回で私のコラムは最後になりますが、これからもみなさまの色どり豊かな毎日を応援したいと思います。
二年間、ありがとうございました。

色の専門家・草木裕子の色どりメッセージカテゴリの最新記事