色の専門家・草木裕子の色どりメッセージ (22)
6月の自然の色というと、紫陽花の紫系を思い浮かべると思いますが、今日はその補色(反対)の色についてお話ししたいと思います。
紫の補色は黄色です。
光が無い闇の色である紫とは逆で、光あふれる色です。
夜と昼の両方があってこそ一日の循環が成り立つことと同じです。
睡眠の色である紫と目覚めを表す黄色はどちらも大切ですね。
そして、補色は相手の色を引き立てます。
暗闇であればあるほど、星の輝きが増す光景は想像ができますね。
だから市街地よりも郊外の方が星をたくさん見ることができるのです。
どんよりとした天候の時こそ明るい黄色が気持ちを晴れやかにしてくれるので、ぜひ目に入るところで使ってみてはいかがでしょう。
補色については、実は私たちは知らない間に様々な場面で活用しています。
お肉を食べる時、一緒に野菜を摂ろうとしますね。
お肉の赤と野菜の緑色です。
身体を使って動くと、身体を休めようとします。
これも、行動の赤と休息の緑です。
賑やかな所で大勢の人に会っていた後は、ゆっくりと一人で静かな時間を過ごしたいと思います。
また、単純に暑い日には、涼しい所に行きたいと望むことなど、どちらもオレンジ色と青の補色関係です。
このようにお話ししていると、補色関係の色はバランスを取り合うことを表していると理解できますね。
何でも一方のことだけでは偏りが起こってしまいます。
それが心と身体にも影響するので、私たちは健康に生きるために自然にバランスを取ることを知っています。
でも時折、自分では気づけない場合もあります。
それを色で説明すると理解しやすいので、色を選び、その状態を探るのがカラーセッションなのです。
最近の自分がどのような状態かを考えてみましょう。
その補色が今、必要なことです。
そして、人間関係も同じ色(タイプ)の方とは気が合うとは思いますが、補色(タイプ)の方とは、お互いにバランスを取り合い、新しい発見ができる関係性を作れそうですよ。