色の専門家・草木裕子の色どりメッセージ (11)
夏本番がやって来ました。
ギラギラした太陽と海のブルーを思い出す季節ですね。
私は海が大好きですが、潜ると言うよりは、眺める派です。
南の島へ行くと、ターコイズブルーに魅せられます。
海の遠くの方は、真っ青の景色が広がります。
ターコイズブルーは、光のイエローが水中に届いている時の色です。
だから黄味より(グリーンがかった)のブルーで、浅い場所と言えそうですね。
水中にいても、水面の太陽がキラキラと輝くのが見えるでしょう。
深い所では光が届かないので、ブルーも深くなっていきます。
どんどん底の方へ潜ると、闇に近いインディゴブルーになります。
まるで宇宙にいるような色に包まれます。
このようなブルーのお話を元に、カラーセッションでブルーを選ばれる時、それがターコイズブルーな
ら光が射している意味で、何か自分の中で考えたり悩んでいることは、すでに進もうとする方向が見え始めていると言えます。
そして、深いブルーの場合は、自分の中でじっくりと受け止めている状態なのです。
時を待っているような感じですね。
どちらが良いか悪いかではありません。
そのような時だという意味です。
そこからどのようにしていくかは、他に選ばれた色と合わせて読み解いていきます。
また、ブルーは水の色と言いますが、実は水は透明です。
なぜ心動かすブルーに見えるのでしょうか?
科学的には光のスペクトルの中のブルーだけを水中のプランクトンなどの作用によって
反射しているからです。
でも、私には青空を映し出し、空の広さ大きさを伝えているように感じます。
そして、それを眺めていると、私たちは心穏やかになれますね。
また、空と同じように雨風で荒れる時には海も荒れます。
そんな時は海も空と同じ灰色になりますね。
海=空で、どちらもクリアなブルーの時には、私たちも穏やかで爽やかな気持ちになれます。
それは、私たちに、ブルーが与えてくれる大切な自然界からのプレゼントです。