発酵ナチュラリストTaccoの今日からはじめる発酵生活Vol.03
乳酸発酵でつくる 2種のらっきょう漬け
初夏に向かう頃、らっきょうが出回る季節となります。
昔はどの家庭でも常備保存食として作られてきました。
らっきょうの歴史は古く、9世紀頃、薬用・漢方として中国から伝来してきたそうです。
「畑の薬」とも呼ばれ、コレステロール値の改善、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの予防にも効果があるといわれています。
また食物繊維も多く、腸内環境が良くなって、整腸作用も期待できます。
成分効果が高いのですが、多く食べるのは胃に負担をかけるので、毎日1~3粒ずつ食べるのがおすすめです。
今回は、酢を使わず、乳酸発酵から作られる酸味を楽しむらっきょう漬け2種をご紹介します。
基本の「塩らっきょう」は、しっかりと乳酸発酵させて下地を作り、その後、梅酢や紫蘇、甘味噌や酒粕味噌、醤油、甘酢漬けなど、いろいろ展開を楽しめます。
基本の塩らっきょう
【材料】
●らっきょう1kg
●粗塩80~100g(らっきょうの10%)
●本漬け用塩 30g(らっきょうの3%)
●水 適量
【作り方】
①らっきょうをきれいに水洗いして、薄皮をとり、上下を切り揃えます。
②瓶にらっきょうと塩を入れ、らっきょうの高さまで水を入れます。
③2週間冷暗所に置きます。(プクプクと乳酸発酵したら下漬け完了)
④③の液を捨て、本漬け用の塩とらっきょうを合わせ、 新しい水をらっきょうの高さまで入れます。
⑤冷暗所で1ヶ月ほどで完成です。
※食べる時は2~4時間ほど薄い塩水、酢水に漬けて塩抜きをしてください。
※塩抜きしたら、紫蘇、味噌、醤油、ハチミツなどに漬けるとバリエーションを楽しめます。
甘い「おひさまらっきょう」は岐阜県明宝村で昔から各家庭で作られてきた伝統発酵食です。
こちらも酢は入れず、おひさまの光を入れながら乳酸発酵をさせていきます。
基本の塩らっきょうも、おひさまらっきょうも、長期保存をしてもパリパリとした食感です。
乳酸菌が作り出すやさしい酸味のらっきょう漬は、タルタルソースに刻んでいれたり、パンのピクルスの代わりにも大活躍しますよ。
いろいろなアレンジ、展開料理にも楽しんでください。
発酵食で腸元気!キャベツの乳酸菌がたっぷり!ザワークラフト
■材料
●らっきょう1kg
●砂糖 500g
●塩 90g
●水 1ℓ
●とうがらし 適量
■作り方
①らっきょうをきれいに水洗いして、薄皮をとり、上下を切り揃えます。
②瓶に全ての材料を合わせて、らっきょうを入れます。発酵して菌が呼吸を始めるので、蓋はゆるめにします。
③1ヶ月ほど太陽の当たる場所に置きます。発酵中は液が濁りますが、透明に澄んできた頃が食べ頃です。
※完成後、冷暗所で保存してください。