CATEGORY 先に笑う 後で泣く – しお園長のこどもの話・おとなの話

最終回「まずは自分から笑おうよ。後で泣いても、やるだけやったら悔いないです。」

“製氷皿の法則”、想いはどんなところまでも届く 早いもので連載を始めて一年。何をお伝えできるだろうかと悩んでも、結局は自分以上に見せることはできず、思いのままに書かせていただいた一年間でした。日々子どもたちと過ごしている私は、子どもたちが見本であり先生であることを感じています。子どもたちのみならず、自分の周りにいる家族、友達、職場での人間関係・・・『すべて自分の鏡である』とはよく言われることです。 […]

  • 2020.08.01

連載11 「何も言わずに見守って、見えない心の根っこを育てていきましょう」

子どもの力を信じ、応援し続ける 園で、久しぶりのお誕生日会をやりました。その日に手作りのケーキをトッピングして作っていくのです。やりたい子がやりたいようにトッピングする、ということで、大人が仕切ることはありません。生クリームを箱から出すこと、バナナやミニお菓子を好きなように並べることがとても楽しそう。大きい子も小さい子もいるので、やる子と見る子に自然と分かれ、年長さんになったら堂々とやり始める子も […]

  • 2020.06.01

連載10 「相手と自分を信じること。それが寄り添い、見守ることなのです。」

“見守る”大切さ コロナウイルスでいつもとは違う日々を過ごしている方も多いかと思います。 初めてのこと、わからないことに人は不安を持ちます。ただ自分ができることと、そうでないこともあるのだと自覚ができれば、不安が不満や不信にならないのではないでしょうか。 今あるもの感じ、自分にできることを考え行動していきましょう。 “子どもの気持ちに寄り添う”と言われることも多いこの頃ですが、寄り添いすぎて余計な […]

  • 2020.05.01

連載9「賢くたくましく生きる知恵を、自分の感覚に従ってつけていく時代へ」

生きていく力、本能を人は必ずもっています もう今年も5ヶ月が過ぎようとしています。年を重ねるほど時間が経つのがあっという間なのは、残りの時間が少ないと本能的に感じているからでしょうか。この令和2年の始まりに、ウイルスによる自制自粛、学校がお休みになるという状況、オリンピックの延期、誰もが予測していないことが起きています。思えば、9年前の震災の日もそうでした。 川崎に住んでいる私は、大きな地震とライ […]

  • 2020.04.01

連載8 「一人を大切にしないで、集団を大切にすることなんてできません。」

一人ひとりの心の声に耳を傾けて。 春は終わりと始まりの季節ですね。満開の桜の花の下に立てば、心いっぱいに暖かくなり、日本人でよかったなと感じます。 わが子と自宅から始めたチューリップルームも今年度で23年目を迎えます。大きな出来事が幾つかあり、そのすべてのことがあって、今があると思っています。 大きな出来事は、3歳児(年少さん)までのチューリップルームだったのが、4、5歳児組(年中、年長さん)まで […]

連載7「人生は山登りのようなもの。歩いていくのは自分自身の足です。」

自分自身の足で歩く 『子どもに大きな景色を見せる』ことを大切にしているチューリップルームでは、時折、山や海や川に出かけています。先日は電車を乗り継ぎ、一時間半ロマンスカーや貨物列車も見送りながら目的の駅に到着。そこから山登りが始まりました。電車の中では静。山登りは動。子どもにとっては静かにしている方が大変かもしれません。こんなきつい坂登れるのかしら?と思う大人も多い中、子ども達は登ります!疲れたと […]

  • 2020.02.01

連載6「できないことがあるって素晴らしい。自分の人生の可能性は無限!」

私もまだまだ成長中 幼い子ども達は、一ケ月もするとできないことができるようになったり、変化=成長がみられます。 季節も変わる頃には、同じ子なのに知らない子ども達に出会えたようにも思えます。 その姿を見て、ずいぶん大人の私は成長できているのかな?と振り返るのです。 はるか前に遡って20歳の私。子どもの頃から子ども好きの私は、進路を決める時に保育士さん(当時は保母さんという呼び名)になりたい!と短大で […]

連載5 想い、想われて。共に生きているという瞬間が心を満たしてくれます。

人を想い、人に想われる チューリップルームでは、体、頭、心をたくさん使って過ごしています。 体を作るために一時間くらいは平気で歩きます。どんなに歩いても、公園につくと、子どもたちはポップコーンがはじけたように走り出します。 通称「お山の公園」は入り口から急な坂道。「ついた~」と急ぐ子どもたちの中で、出遅れた年中さんのM君。一番になれなかったからか、坂道ダッシュがきつかったからか、急にしゃがみました […]

  • 2019.12.01

連載4 大人は完璧じゃなきゃダメ?いいえ、できないくらいがちょうどいい。

ありのままの自分を自分で愛すること 毎日1歳から6歳までの子ども達と過ごしていると、自分は子どもより何でもできるので、自分が偉いかのように勘違いしてしまうことがあります。自分でご飯を食べることができる、トイレにもいける、支度ができる、人の話が聞ける、人を叩かない・・・(笑)。 子どもと比べて何を言っているの?と思いますよね? 何かができる喜びが人にはあるのですが、目の前の子どもができないと、できる […]

連載3 小さな一歩。自分の心の状態はどう感じているのかを知りましょう。

今日のお天気はどうかな? それによって着ていく服や靴、傘を持っていくかどうかを決めたりします。お天気が良くても悪くても、晴れていても雨でも、それに合わせるしかないので文句は言えません。それが当たり前だと生きてきていますから。 チューリップルームでは、お母さん方や子ども達に、「今日の心の天気は何ですか?」と質問することがあります。この質問は魔法の質問で、「答えはなんでもOK」「答えなくてもOK」「人 […]

連載2 好きがあれば嫌いもある。感情(心)は自分だけのもの。

やりたい、やりたくない、嫌い、苦手・・・。感情の中には、快もあれば不快もあります。 幼児園チューリップルームでは、泣いても怒ってもいい、遊びにいれてあげないもオッケーと保育をしています。これは何をしてもいい!という事ではなく『自分の感情(心)は自分だけのもの。それに良いも悪いもない』という土台に基づいています。 あなたが仲の良いお友達と二人カフェで親密な話をしていたとします。そこに共通の知り知り合 […]

連載1 大人も子どもも尊重できる声掛け。こういう保育がしたかった!

はじめまして。塩沢節子です。 「子どもだから」「子どものケンカに親は出るな」が通らなくなっている今。子どもの自立を軸に、親心に寄り添いながら、笑って、泣いて、ケンカしての子どもの世界を保障するという独自の保育と、お母さんと共に学び育ち合う園「チューリップルーム」を運営しています。 子ども好きが嵩じて、振り返ると人生の半分以上は子どもたちと過ごす至福の毎日。まずは、保母さんだった私がなぜ自ら運営する […]