連載2 好きがあれば嫌いもある。感情(心)は自分だけのもの。

連載2 好きがあれば嫌いもある。感情(心)は自分だけのもの。

やりたい、やりたくない、嫌い、苦手・・・。感情の中には、快もあれば不快もあります。

幼児園チューリップルームでは、泣いても怒ってもいい、遊びにいれてあげないもオッケーと保育をしています。これは何をしてもいい!という事ではなく『自分の感情(心)は自分だけのもの。それに良いも悪いもない』という土台に基づいています。
あなたが仲の良いお友達と二人カフェで親密な話をしていたとします。そこに共通の知り知り合いが現れて、いきなり「私も仲間に入れて。お話聞きたいわ!」と言われたらどうでしょうか?大人は関係性や場の空気を読んで、本音は別としても、断ることはできないかもしれません。
では、まだ生まれて数年のこども達はどうでしょう?入れてと言われたら入れてあげましょう、貸してと言われたら貸してあげましょう、という教え方は違うと考えています。前の日から二人(仲間)で遊ぶ約束をしていたメンバーだけで遊ぶ楽しさもあるでしょう。

夏の終わり。蝉の抜け殻集め。
「ここにある、とって〜」夏の終わり。蝉の抜け殻集め。

好きもあれば嫌いもあって当然。相手の気持ちを優先することを第一に教えるよりも、自分の感情(心)を正直に大切にすることの方が大切なのです。
それではワガママにならない?嫌われない?と思われるかもしれませんが、こどもは自分が満たされていたら、ワガママにもならないし、嫌われることもないのです。
例えば自分が空腹のとき。誰かに食べ物を分けてあげようとは思いにくいです。また暮らしていくお金もないのに、寄付をすることはできないでしょう。食べ物もお金も生きていくために必要な大切なものですが、同じように大切なのは、心です。
自分の心が「自分ってそうだよね」と認められたら、人に優しくなれると思うのです。
神様でも聖人君主でもない、ひとりの人間である私。嫌なこと、苦手なこと、面倒と思うこと、それでいいじゃない、そこから始めましょうというスタンスなのです。

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