起きている時間、寝ている時間、それはつながっていて、今の私をつくっています。 食べるものや飲む水を選ぶのと同じ意識で寝具を選ぶことはは当たり前なんだと思います。
スタッフ 舟久保
寒さ本番を目の前にして、衣替えの次は布団替え。お布団のあたたかさがこの上なく幸せな季節の到来ですね。
でもそのあたたかさは「真」の快適さですか?そのお布団は「質の良い」眠りをもたしてくれていますか?季節に関係なく、気持ちのよい目覚めを迎えられていますか?
5年前に、大正12年創業の金沢にあるお布団屋 石田屋さんのショールームに体験と取材に行かせていただきました。その時に伺ったお話しや、本物の羽毛布団を体験した時の初めての感覚を、今でも時々思い出します。
寝ている時間に細胞の修復が。それらは睡眠の質と比例。
布団に必要な3条件は何でしょう?それは「温度」「湿度」「重さ」だといいます。人間のベスト体温36.5度をいかに維持できるか、快適さはどうか、側生地まで含めてどうか・・・。肌ざわり云々だけではなく、床内環境の条件も布団の重要なポイントです。
人生の約3割は寝ている時間。しかもその間に細胞の修復や疲労回復が行われ、それらは睡眠の質と比例しているといわれています。例え眠ったとしても「眠りの質」がよくないと、肌のためにもならないしダルさもとれない・・・しかも眠っている間は無意識の状態なので、心地いいも悪いもそのまま体が受け止めてしまう。もし「悪い」が毎日蓄積されたら・・・そう思うと、寝具選びは慎重にと考えずにはいられません。
石田屋さんでは、今月の「健幸の扉」でご紹介している、オーストリア カウフマン社の羽毛をつかったお布団の体験をさせてもらいました。
「理屈ではなく、感じてください」という石田屋 田中佳美社長の言葉。お布団に入った途端、自然と口から「気持ちいい~、雲にのっかってるみた~い」。
そう、びっくりしたのはその軽さ。ホワンとしたこの感じ、初めての経験でした。話を聞くと、一番重くても800グラムで、それは羽毛布団の一般常識からしてもありえないとのことでした。軽いのに温かさは抜群で、ご購入されたお客様からは、「マイナス10度でも大丈夫でした」とのうれしいお声をいただくほど。なぜ、こんなに軽いのにあたたかいの・・・?それで驚いたのが、通常の5倍のダウンボールです。寒さの厳しい地でのびのびと育てられたグースの胸辺りの毛は、フワンフワンでぽかぽか~。ダウンボールが大きいとより多くの空気を含むことができるので、こんなに軽いのにこんなに温かい。いや、単に温かいのではなく心地よいのです。
冬、グースから希少で貴重な毛を手摘みでいただいているから、石田屋さんではその良さを最大限に生かせるよう、側生地も最高品質のものを使われています。
一方、寝具業界の実情としては悲しい話もあります。
「いかに気持ちよく眠るか」のヨーロッパに対し、日本は見た目重視。多くの製品でダウンが飛び出さないような加工が施され、つまりは「ビニールの中で寝ているようなもの」。通気性が悪く、本来とは真逆の「疲れる布団」に。寝汗をかいてしまう原因もここにあるかもしれません。他にも、「ダウン比率が基準を満たしていないのに、羽毛布団として売られている」「ダウンと称してスモールフェザーを詰めている」「羽毛布団といっても、中国産のダウンは食用肉の副産物」など、信じたくない事実も多々あるそうです。
購入する私たちが本物を見分ける力をつける・・・難しいことですが、それも大切なことですね。
大切なのは睡眠の「在り方」、それには信頼できる寝具が不可欠。
石田屋さんの羽毛布団をご購入いただいたお客様から「布団から出てもぽかぽかしている、布団から出ることが苦じゃない」というお声をいただきました。それは最高の羽毛布団だから叶うこと。「高価ではありますが、その価値に変えられない」とのお声を寄せてくださったお客様もいらっしゃいました。
ぐっすり質の良い眠りを得られたら、次の日は最高の目覚めが待っている。佳美社長に最高の目覚めとは?とお伺いすると、「起きた時に充足感がある。体にも心にもストレスを感じず、今日の一日を最高のパワーで始められる」。とのお答えが。
起きている時間、寝ている時間、当たり前ですがそれはつながっていて、それが今の私をつくっています。そう思うと、食べるものや飲む水を選ぶのと同じ意識で寝具を選ぶことは当たり前なんだな~と思います。
特に年齢を重ねるにつれて、若い時のように気合頼みではなくて、きちんと眠ってきちんと心身をケアしたい。疲れた日も睡眠時間が短い日もありますが、しっかりリセットして明日は元気に朝を迎えたい、大切なのは睡眠の「在り方」。
それには信頼できる寝具が不可欠ですね。