Episode-12 最終回 原子力から原始力
表大なれば裏大の「原子力」からスロー、シンプル、スモールな「原始力」への転換。 TAO塾の運営する「TAO retreat center」は、都会の喧騒を離れ、阿蘇の豊かな自然の中で、 心と体の学びと癒しの時間を提供する宿泊施設。 宿泊に来られた人やセミナーに参加しに来られた人に、私が「実はTAO塾は原発推進派なんです」と言うと、多くの人はビックリして怪訝な表情を浮かべる。「実はこれがうちの原発 […]
表大なれば裏大の「原子力」からスロー、シンプル、スモールな「原始力」への転換。 TAO塾の運営する「TAO retreat center」は、都会の喧騒を離れ、阿蘇の豊かな自然の中で、 心と体の学びと癒しの時間を提供する宿泊施設。 宿泊に来られた人やセミナーに参加しに来られた人に、私が「実はTAO塾は原発推進派なんです」と言うと、多くの人はビックリして怪訝な表情を浮かべる。「実はこれがうちの原発 […]
どれ1つが自然の法則に外れても、人間の体は少しずつ病的状態に近づいていく。 人間の活動の絶対必須4条件は、食(飲食)、息(呼吸)、動(身体活動)、想(精神活動)である。そのどれ1つが自然の法則に外れても、人間の体は少しずつ病的状態に近づいていく。また、これら食・息・動・想の4つはお互いに影響しあう関係になっている。 まず、呼吸。 人間の生命にとって最も恐ろしいものは「空気」の欠乏。人間は約20日間 […]
「お父さんは、天真爛漫に自分の好きなことをした人でしたね」と正観さん。 かつて友人から「一九九九年九月九日九州九重の九並び・・・波多野さん時間空いていませんか?」と電話があった。 この九並びの時と場所で、作家の小林正観さんの参加者限定の合宿セミナーがあるという。 合宿に参加予定の友人だったが、急用が入り行けなくなり、その話しを私に振ってきたというわけだ。 正観さんは、当時、宇宙のリズムに自分を合わ […]
祖母を失った悲しみこそが、私の今の活動の大きな原動力になっている。 「病室の 真白き中に 響きける 音なき音の 点滴の粒」 今から約30年前に、祖母の看病をしながら作った短歌。無機質な病室の中、身体中にチューブやセンサーを取り付けられ「スパゲティ症候群」状態で死んでいく祖母の姿を見て、私は身を切るような辛さを感じた。 沢山の愛をくれた祖母の死は、私の人生の最大の悲しみとなった。 奇遇にも、同じ年に […]
自分が立っているところこそ、いつもそこは地球のど真ん中だったのだ。 1962年、私は高度経済成長期のど真ん中に生を受けた。 戦後日本の経済成長は「東洋の奇跡」と言われ、68年には世界第2位の経済大国に。東京五輪、大阪万博が開催され、テレビ・洗濯機・冷蔵庫の三種の神器は急速に家庭に普及。テレビでは、時の社会風潮を反映するかのように、「大きいことはいいことだ」のCMが流れていた。 日本人は、GHQの3 […]
人生は冒険物語。「心」をコントロールできなければ、真の自由が手に入らない旅のようだ。 西遊記は、唐の時代、乱れた世を憂えた三蔵法師が孫悟空、猪八戒、沙悟浄の3人の弟子と共に、遥か遠くインドへ経典を求め旅する16世紀に書かれた大冒険ファンタジー。21世紀の今もなお、西遊記をモチーフにした作品は人気だ。 孫悟空を主人公にした「ドラゴンボール」はもちろんのこと、荒廃した地球(唐)を救う放射能除去装置(経 […]
「言霊の幸はふ国(ことだまのさきわうくに)」。 日本食と日本語の叡智は深い。 マクロビオティックの陰陽論では、それが「広がる」拡散のエネルギーなのか、「縮む」収縮のエネルギーなのかに注目する。私は、それを子供達でもわかるようにジャンケンでパッと手を広げる「パー」と、グッと拳を握る「グー」で表現している。 狛犬、仁王、沖縄のシーサーなどでは、口が開いている方を阿形(あぎょう)、閉じている方を吽形(う […]
音楽とマクロビオティック 12月8日はあの真珠湾攻撃の日であると共に、お釈迦様が悟りを開いた日として知られる。また、鍼灸の針供養の日でもある。しかし、何より私にとって忘れられないものはアメリカの学校の先輩が亡くなった日であることだ。 その名は、ジョン・レノン。音楽で社会情勢に反旗を翻し、一方で愛や自己の内面を詩と音楽でストレートに表現した稀代の表現者。彼は、1968年、「マクロビオティックに関する […]
東洋医学の智慧に学ぶ予防医学と心身医学 西洋(現代)医学の進歩はめざましいものがある。しかし 近年、専門化・細分化されすぎ、時として「木をみて森を見ず」に陥りがちの西洋医学だけでは解決が難しい分野(不定愁訴や副作用の緩和、体質改善等)を中心に、東洋医学への注目度が高まっている。 東洋医学は、症状ではなく人を診る方法をとり、体質改善を図り、体に備わった自然治癒力を引き出しながら、まだ検査では異常が見 […]
医食同源から医食農同源 TAO塾では、健康の基本は食であり、その食を支えるのは農と考え、東洋医学で言う「医食同源」を一歩進めて、「医食農同源」と呼び、無農薬農業の実践、そしてそれを食材にしたマクロビオティックのお料理教室を運営し、様々な代替療法のワークショップを開催している。 身土不二、土産土法、地産地消によりフードマイレージを少なくし、オーガニックな食と農を実践かつ啓蒙し、健康にも環境にもよいロ […]
食養の「陰陽」 下は小学校から上は老人会まで様々な所で講演しているが、食養の「陰陽」については、「ではまず、人参の絵を描いてみてください」という話から始める。本来、人参は根っこだけでなく葉っぱの部分もあるのだが、人参全体を描く人は稀だ。 食養では、下降するエネルギーのことを「陽」と呼び、上昇するエネルギーを「陰」と呼ぶ。冷え性には、根菜の煮物やスープで温まると良いというのは、「陽性」の食べ物には体 […]
見方が変わると世界が変わる。 TAO塾には、様々な世界地図が壁一面に貼られている。 地図の中央が日本のもの、米国のもの、欧州のものなどなど。 日本が真ん中の世界地図しか知らない生徒さん達は、これらの地図を見て不思議に思い、あれこれ質問してくる。 私はこう言う。 「皆、自分の住む国を中心に世界を見るのです。西欧の人が日本のことを〝Far East(極東)〞とか言うのは、西欧を中心に見るからです」。 […]