表大なれば裏大の「原子力」からスロー、シンプル、スモールな「原始力」への転換。
TAO塾の運営する「TAO retreat center」は、都会の喧騒を離れ、阿蘇の豊かな自然の中で、 心と体の学びと癒しの時間を提供する宿泊施設。
宿泊に来られた人やセミナーに参加しに来られた人に、私が「実はTAO塾は原発推進派なんです」と言うと、多くの人はビックリして怪訝な表情を浮かべる。「実はこれがうちの原発です」とセンターの入り口にある太陽光と風力の発電機械を案内し、「うちでは、原発と言っても原子力ではなくて“原始力”の方の発電なんです。太陽や風、水、地熱などの原始の力を利用しています。また、パーマカルチャーな自然農、マクロビオティックな日本の伝統食、ホリスティックな東洋医学などの原始力の知恵を活用しています。そして、味噌や甘酒などの作り方をお伝えする原始力発酵所、略して原発なんです。55基なんて小さいこと言わず、毎年全国に100ヶ所くらいの新たな原始力発酵所を開設していく人たちを育てていきたいのです」と発破をかける(笑)。
リトリート内で、食(食事)・息(呼吸)・動(運動)・想(精神)について学んだり、鍼灸・ハーブサウナデトックスその他のトリートメントを受けるだけでなく、阿蘇の大自然を舞台にして心身を解放させていく。万病の元である「冷え」という「陰」に対し、「温める」食事療法や温泉、温熱療法などで陽を加えるのが正攻法。しかし、時には「温泉」ならぬ「冷泉」を活用し、「陰」に対しより強い「陰」を加えていく、「陰極まって陽」のアプローチによって内なる自然治癒力を引き出すこともある。
朝日、夕日、星空を眺め、小川のせせらぎ、小鳥のさえずりを聴くことで心を潤し、原生林の中で樹林気功をしたり、縄文の巨石群のある小高い丘ではアンドルー・ワイル博士に学んだ瞑想をしたり、大草原や浅瀬の川で裸足になって歩くことでアーシングすることで内なる原始力が蘇る。表大なれば裏大の「原子力」からスロー、シンプル、スモールな「原始力」への転換だ。