「時の中のPale Blue Dot」。宇宙の姿からすれば、一瞬にも満たない時間。でもその時間は確実に存在しているのだと、今、思うのです。

「時の中のPale Blue Dot」。宇宙の姿からすれば、一瞬にも満たない時間。でもその時間は確実に存在しているのだと、今、思うのです。

時の中の「Pale Blue Dot」。
宇宙の姿からすれば、一瞬にも満たない時間。
でもその時間は確実に存在しているのだと、今、思うのです。

Pale Blue Dot 君が微笑めば、 西嶋航司 監督 ドキュメンタリー映画 ガイアシンフォニー 地球交響曲
ドキュメンタリー映画『Pale Blue Dot 君が微笑めば、』西嶋航司 監督

今年2月に完成し、各地で自主上映が広がっているドキュメンタリー映画『Pale Blue Dot 君が微笑めば、』。
「水」をひとつのテーマに据えた本作品、私たちプロ・アクティブでも2月3日の東京・青山での上映会を皮切りに、出演者の佐治晴夫先生ミニレクチャー付き上映会、ゆの里 重岡社長のお水のお話会での上映、イマココ・ストアショールームの大型テレビでの鑑賞会を定期的に開催するなど、応援させていただいています。
今回は、本作品の監督 西嶋航司さんに「Pale Blue Dot」のことを語っていただきました。

長い歳月をかけて私の体のどこかから蘇ってきた1枚の写真

NASA ボイジャー1号 ボイジャー2号 太陽系 太陽系ファミリー 地球

今から34年前のことです。
1990年2月14日、遙か60億キロかなたの宇宙空間から撮られた一枚の写真、それが「Pale Blue Dot(ペイル ブルー ドット)」です。漆黒の闇に今にも消え入りそうな小さな光。文字通り淡い青色の小さな点は、人類が見ることのできる一番遠くからの地球であり、その小さな光に私たち「いのち」の姿が映し出されているように思えました。
アメリカNASAの太陽系外惑星探査機ボイジャー1号が、地球からの呼びかけに振り返って撮ったこの写真が、ある時、長い歳月をかけて私の体のどこかから蘇ってきたのです。

1988年大学卒業後、私はあるご縁をいただき、映画「地球交響曲/ガイアシンフォニー」の龍村仁監督が所属する映像制作会社に就職させていただくことになりました。まだ「地球交響曲」という映画も生まれる前のことです。思えば、右も左もわからぬまま、今でいうブラック業界の最先端を走るような世界に呑まれ、ただただ仕事に明け暮れる日々でした。

そんな中、もうお暇をいただこうと思い、社長に辞表を出しに行ったところ「せっかく龍村さんのいる会社に籍を置いたのだから、龍村作品の制作に関わってから辞めても損はないと思うよ」という言葉に心絆され、まんまと術中にはまってしまいました。(要するに人手不足だったのです)

そしてある作品の制作アシスタントを任されたのです。それがNTTデータスペシャル「宇宙からの贈りもの〜ボイジャー航海者たち」というTBS放送の2時間特番でした。

ボイジャー計画に携わったNASAの科学者7人を「七人の侍」に見立て、さらにインドネシア・バリ島の死生観、宇宙観とを融合した、龍村作品ならではのある種の尖った懐刀を内包した斬新なドキュメンタリーでした。
作品の中で、宇宙を旅するボイジャーからは、人類が見たことも行ったこともない世界を目の当たりにした心の声が、ときおり独白(声:大竹しのぶさん)として聞こえてきます。

NASA ボイジャー1号 ボイジャー2号 太陽系 太陽系ファミリー 地球

「目を閉じることで、初めて見えてくる世界があります。ボクはいま、そんな世界を旅しています」(中略)「ボクが最後に見たのは、太陽系全体の姿でした。1990年2月14日、久しぶりの地球からの声を聞いて、振り返ったのです」。
この時、ボイジャーが見たのが「Pale Blue Dot」だったのです。

「お水」という何かに惹かれて。30数年たった今、急に繋がりを覚えるよう。

あの作品を通じて、私は初めて創るということの厳しさと喜びを、やっと体に憶えたような気がします。限られた月日の中、多くの方々と出会い、別れ、時にはすれ違っていく。そんな繰り返しの中に、ご縁という種が蒔かれ、時を経て萌芽の日が突然目の前に現れてくる。まさに、積み重なったご縁という点が、それぞれを結ぶつながりという線を生み出し、その目には見えないイトを手繰り寄せていった先に、今回の『Pale Blue Dot 君が微笑めば、』という作品が顕れてきたように、今、思います。

もちろん当時「Pale Blue Dot」という写真に触れ、何かを感じ取っていたと思います。しかし、すぐには次に繋がりはしなかった。でも思えば、繋がらなかったのではなく、一旦どこかにお預けしたのではないか?大切なものをしまっておく何処かに。

その何処かと、30数年たった今、急に繋がりを覚えるように蘇ってきた。それが、これも今思えば、「お水」という何かに惹かれて、自分が動き出したところに、何らかの作用が加わって、繋がってしまったのでは。

その答えの一片が、天河神社のご神事、ツェンコヴァ・ルミアナ教授が説くアクアフォトミクス、重岡昌吾さんの水を感じる眼差し、佐治晴夫先生が奏でる宇宙の姿に、鏡のように映し出されているように感じます。
やっと繋がるまでに数十年、人の一生からすれば長いようにも思いますが、宇宙の姿からすれば、ほんの一瞬にも満たない時間。でもその時間は確実に存在しているのだと、私は、今、思うのです。

天河神社 ツェンコヴァ・ルミアナ アクアフォトミクス 佐治晴夫 ゆの里 月のしずく 重岡昌吾

現在もボイジャーは、地球から約246億キロの彼方を時速7万キロのスピードで飛んでいます。光の速さで会いに行っても、23時間かかる宇宙旅行です。

「Pale Blue Dot 君が微笑めば、」公式サイト
https://pale-blue.net

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