菌や酵素の恩恵を充分に味わう手作りの甘酒。
菌が伸びやかに活動できる「水」を選ぶことが大切です。
私たちが美味しいと思うお水が、菌にとっても心地がいい水。
「発酵あずき」レシピを始め、私たちに発酵の魅力について教えてくださる発酵生活研究家、Taccoさんこと栗生隆子さん。『月のしずく』の「ゆの里」で開催されている発酵教室も大人気です。今月はTaccoさんに、夏の滋養にぴったりの発酵食品「甘酒」について、手作りの良さや発酵に『月のしずく』を使うメリットを語っていただきました。
(スタッフ舟久保)
Taccoさんこと、発酵生活研究科 栗生隆子さん
作りたてには、酵素や腸に良い菌がたくさん。
私の発酵食品との出会いは「甘酒」でした。初めて甘酒を飲んだ時、胃腸がほっと安らぎ、「これは体に良い感じがする!」と直感的に思いました。おいしくて消化も良く、また飲んだ次の日は疲れが取れて元気に動けるので、それ以来、健康のために手作りするようになりました。当時は炊飯器や保温鍋で作っていたのですが、炊飯器だと発酵中はご飯が炊けない、保温鍋はうっかりすると温度が中途半端に下がってしまい失敗することがありました。
そこで発酵器を使ってみると、温度や発酵時間を細かく設定できて失敗することがなく、安全でシンプルな構造なので寝ている間に発酵させたりもできます。容器も洗いやすく衛生的なので、いつでも気軽に作れるようになりました。ほぼ3日に一度は発酵器を使って、いろいろな発酵食作りを楽しんでいます。
私が甘酒を手作りしている理由は主に2つあります。
① 甘酒を料理の調味料として使うので、濃縮タイプの甘酒(甘糀)を作りたい。
② 菌や酵素の恩恵を充分に味わいたい(市販の甘酒は完成後に発酵が進まないように火入れをしているものが多く、菌や酵素が失活しているため)。
その点、家庭で作れば、火入れをせずに活性化している状態で保存でき、作りたてには酵素や腸に良い菌がたくさん含まれています。すぐに使わないときは小分けにして冷凍し、使う前日に冷蔵庫に移しておくと、適度に解凍され、いつでもフレッシュでおいしい甘酒がいただけます。
発酵器はいつでも使える所に置いて、ご飯が少し余った時に乾燥糀と水と合わせて55度で6時間ほど発酵させて、甘糀がさっと作れることは、食材を余すことなく使い切る、活用できる喜びとなっています。
夏は冷たいまま果物やヨーグルト、豆乳と合わせてシェイクして甘酒ドリンクにしたり、料理で甘糀と味噌を合わせて魚を煮たり、肉を漬け込んで柔らかくして焼いたりと出番は多いです。
いつもの料理やおやつに少しずつ取り入れているのですが、甘糀を入れると、「シンプルな調味料で味が決まる」「美味しいからまた作りたくなる」「さらに体調が整う」など、普段の暮らしに欠かせなくなりました。
発酵に『月のしずく』。最大限に引き出されたお米の甘さに驚きます。
発酵食づくりで最も大切なのは水で、発酵は水がないと始まりません。素材と水、温度が合わさって菌の活動が始まります。菌の伸びやかな活動、広がりは、その水の性質がどのようなものであるかに左右されます。
発酵の過程は、最初に水と合わせた素材が分解され、菌や酵素が増えていき、さらに分解を繰り返して最大限まで酵素や栄養素を作り出していきます。ですから菌が伸びやかに活動できる土台である「水」選びがとても大切です。
水を選ぶ時にいつも心がけているのは「私たちが美味しいと思うお水、体に浸透するお水は菌にとっても心地がいい」ということ。
以前から『月のしずく』で淹れたコーヒーや日本茶はまろやかで、パンを作るとふっくらもっちりするなど、「素材が調和してまとまる」ということを実感していました。
また『月のしずく』は水の構造分子が細かく、それは飲んだ時の味や体に浸透していく感覚で感じることができます。
発酵食は、食べる前から、発酵過程で菌によって料理が始まっているといってもいいでしょう。発酵することによって、私たちにとって消化の良い食べ物になっているのですから。
もう一つ注目しているのは、『月のしずく』にブレンドされている温泉水「銀水」のミネラルです。含まれている種類が多く濃厚ですが、岩肌を通って二重ろ過された無菌の地下水「金水」がブレンドされることによって調和され、ミネラルがすーっと体にしみ込むようなお水になっています。ミネラルは体内で合成できないので飲料や食事から摂るように心がけています。
甘酒に含まれる有効成分は必須アミノ酸やビタミンB群、ブドウ糖など350種類以上と言われています。
ミネラルが豊富に含まれる『月のしずく』で発酵させて、より栄養価の高い甘酒を作ってみてくださいね。
とてもまろやかで最大限に引き出されたお米の甘さに驚きますよ。
“飲む点滴”とも言われる甘酒で、暑い夏を元気に乗り越えていきましょう。