雲の上の君を想う。

雲の上の君を想う。

YOU(ゆう)ちゃんに恥ずかしくない仕事ができているかな?
そう自問自答しています。

私は子どもの頃、父の仕事の関係で転勤が多く、せっかくできた友達とも離れなくてはいけない、という幼少時代を過ごしていました。

そんなこともあってか、どちらかというと人見知りなところがあり、新しい土地や小学校になじむことにも時間がかかっていました。

そんなある日のこと、家に帰ると、母が一匹の子犬を連れて帰ってきました。
「この犬、飼おうと思うけど、どう?」
それが、人生で初めて飼うことになった犬、YOU(ゆう)との出会いです。

つらい時もずっと話し相手に。
かげがえのない存在でした。

YOUちゃんは日本犬の雑種で、母犬に似て白くてかわいらしいワンちゃん。
お母さんがI ( あい)、お姉ちゃんがLOVE(らぶ)、そしてYOUなのです。なんだかしゃれてますね。

私には姉がいますが、まるで弟ができたように喜んだのを覚えています。
母親から離されて、寂しそうにクンクンと鳴くYOUちゃんを優しく抱っこして、何度も慰めてあげたのを、今でも思い出します。

周りが山だったこともあり、YOUちゃんを弟のように従えて、野山を駆け巡っていました。
友達も犬を飼っていたので、よく一緒に夜の散歩に出かけたものです。

そして中学生になった時には、様々な悩みもあり、遅刻をしたり登校拒否したりすることも。
あまり良い生徒ではありませんでした。

そんな、心に悩みを抱えて憤りを感じていた時は、YOUちゃんが話し相手になってくれました。YOUちゃんの存在はかけがえのないものになりました。

そして私も年齢を重ね、高校を卒業と同時に家を出ることに。

自分の夢のためとはいえ、家を出る時に一番気がかりだったのは、親の心配や仲の良かった友達のことよりも、YOUちゃんと離れ離れになることでした。

突然逝ってしまったYOUちゃん…。
恩返しの気持ちで仕事をしています。

それから年月がたち、年に数回実家に帰る度に、YOUちゃんが年老いていくのが分かります。
口の周りが白くなり、足腰も立ち上がるのが、どんどんゆっくりになります。

そして…思い出すのもつらいですが、ある日突然、交通事故で亡くなってしまいました。

その知らせに急いで実家に帰った時、YOUちゃんの体にはまだ少し温かさがありました。
しかし何度起こしても、目を覚ますことはありませんでした。

大人になって、あんなに泣いたことはないというぐらい、母と一緒に泣き明かしました。

私の幼少の不安定な時期を支えてくれた友達。
でも支えてくれたお礼をすることもできないまま、突然逝ってしまいました。

実家を出てからも、「どんな想いで僕の帰りを待ってくれていただろうか?」それを思うと悲しくてなりませんでした。

そして月日は流れ、私は今の会社、プロ・アクティブに入社しました。
そしてドッグフードを製造販売するという事業の立ち上げに関わることになりました。

楽しいことばかりではありませんが、いつも思うのは、あの時、苦しい時にそばにいてくれたYOUちゃんに恩返しをするつもりで、悩みを抱える飼い主様やワンちゃん達の支えになれたら…。そう思って、日々様々なお問い合わせにお答えしたり、仕事をしています。

YOUちゃんに恥ずかしくない仕事ができているかな?そう自問自答しています。

頼りない僕だけど、お空からそっと見守ってほしいな。
YOUちゃん。

お客様よりいただいたお便り

年のせいか、足(後)がふらつき、力がありませんでした。さいごまで自分の足で歩かせたくお医者さんに相談したところ、痛み止めしか方法はないと言われ、どうしようと思っていました。
その時、鹿肉シリーズを知りました。早速スタッフさんに相談し、5ヶ月ふやかして食べさせました。
次第に足がしっかりしたかな?と思います。それまでは、おしっこがチョロチョロもれたりしてましたが、いつの間にかなくなりました。消化機能が落ちたせいか、おなかがグルグルなってたものの、下痢はなかったです。さいごまで、寝たきりにならず、さいごのさいごは、亡くなる30分前は追いつけないくらいに速いスピードで走り、サポートもなく元気な姿を見れました。
ありがとうございました。色々、長時間相談にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。 

千葉県 匿名希望さま 愛犬 華ちゃん(享年19歳)


飼い主様にとってはつらい時期に、このような温かいお便りをお送りいただき、ありがとうございました。
数あるフードの中から『ドッグスタンスシリーズ』を探して辿りつく方の中には、残された時間が限られた子も多くいます。
命あるもの。いつかこのような別れがくることは仕方のないことかもしれません。せめて、その最期の瞬間にもう一度「命」を輝かせるお手伝いが、僅かながらでもできたことは、飼い主様だけでなく、私たちにとっても、とても意義のあることでした。
微力ではありますが、この気持ちを忘れることなく、日々邁進していきたいと思います。ありがとうございました。

久保睦(タクミン)

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