こよみ屋の時間って何だろう?その9
見えない世界を探る
先日、レオナルド・ダ・ヴィンチの展覧会へ行きました。
そのテーマが今回のタイトル「見えない世界を探る」でした。
芸術、自然哲学、科学、発明等、多彩な分野で天才振りを発揮したダ・ヴィンチ。
彼の偉業は、目に見えない世界を探求することで真理を解き明かし、挑戦し続けてきた結晶だ、ということに私は改めて気付かされました。
ダ・ヴィンチの時代から500年経った今、科学の進歩、技術の発達により多くのことが解明されてきています。
しかし私たちはまだ、真理、宇宙の法則のわずかしか理解していないと言えるでしょう。
なぜなら500年前より現代の方が、人類は多くの解決できない問題を抱えているのですから。
あまりにも情報が溢れている現代では、偉い先生の言葉、本、テレビ、新聞の記事などを、私たちはつい信じてしまいがちです。
「目に見えるもの」「科学的に解明されていること」「多くの人が信じていること」は特に。
自分で考えたり、感じるより先に、すでに外の世界に真実がある。なぜかそんな風に思い込んでいないでしょうか。
無意識の内に信じていること、常識だと思っていること、それを改めて疑ってみたり、検証してみることも大切なことです。
きっと5年前の東日本大震災の時には少なからずみんなそう感じていたはずです。
「見える世界」と「見えない世界」は、「論理的」と「非論理的」、「科学的」と「精神的」のように対比させることができますが、片方だけでは偏った見方になってしまいます。両方から物事を捉えることで真理に近づけるのだと思います。
「13の月の暦」の規則正しい「28日周期が体のリズムを調える」ということは、西暦よりも理にかなっていることはご理解いただけます。
ところがマヤの「ツォルキンが心のリズムを調える」、こちらは馴染みがなく、すぐには理解できません。
目に見えない心の時間のカレンダーは、自分の体験を重ねることで理解が深まります。
分からないことを知る近道は、理屈を知ることではなく、自分で感じて、考察して、経験することで、自分の内面(心)で見つけていくことではないでしょうか。
あのダ・ヴィンチでも真理を追究し続けてきたのですから、私たちも心に正直に、真理を探りながら生活していきましょう。
すると見えなかった世界が見えてくるかも…。