誰もが人生をよりよく生きるための、
目指すべき羅針盤。
暑中お見舞い申し上げます。お元気でいらっしゃいますか?
おかげ様で私達の会社は、この8月で24年目を迎えます。思い返せばたくさんの方々のご縁とご恩のおかげで、約四半世紀という歴史を刻むことができています。本当に有難いことです。この場をお借りして、心から御礼申し上げます。
何事も、「産むは易し、継続は難し」と言いますが、事業や会社はもちろんのこと、夫婦関係、家族関係、友人関係など、本当に色々なことが起こり、試され、酸いも甘いも塩っぱいも経験し、それらが“竹の節”のようになり、強く、しなやかで円熟味を帯びた成長へとつながっているのだと思います。
そう言えば、私は、ライフワークとして続けている「先見経済」という経営者や経営幹部の方々が読まれている経営雑誌で、7年近くインタビュアーをさせて頂いていますが、これも思いがけず“継続”させて頂いている仕事の1つになっています。
毎月、私の知人友人、あるいは友人の友人など、縁だけを頼りにさせて頂いているインタビューですが、著名な経営者やコンサルタント、作家、スポーツ選手など、ユニークで個性あふれる方々との出会いは、本当に刺激になります。
既に60~70名くらいの方々にインタビューさせて頂きましたが、皆さんそれぞれの“成長物語”があり、本当に面白く、毎回大きな気づきと感動、そしてたくさんの勇気と共感を頂いています。
そして毎回思うことですが、社会の第一線、または陽の当たらないところでも活躍されていらっしゃる方々には、どこか共通したところがあります。
「屈託がない」「あきらめない」「ピンチをチャンスに変える」「体験を栄養、バネにして逞しく生きている」「人生のどこかで、“自分で生きているのではなく、生かされている”ことに気づき、自分の得意や才能を活かして人を生かそう、社会を良くしようとしている」など、数えあげたら本当に色々と出てきます
「もう山下しかいない。」そのリーダーシップで
「精力善用、自他共栄」の教えを柔道界に再び。
5~6年前にインタビューし、その後、私の嫁さんの速読の講座を一緒に受講させて頂いた、ロス五輪の金メダリストの柔道の山下泰裕先生は、本当に屈託がなく素直で、こちらの方が恐縮するくらい謙虚な方でしたが、その柔道にかける想いや情熱は、本当に胸を打つものがいっぱいありました。
金メダリストになるまでの凄さはもちろんのこと、指導者になられてからの生き方も、「精力善用、自他共栄」という、柔道の創始者 嘉納治五郎先生の教えを全世界に広め、柔道で世界と日本の懸け橋になり、その道が険しくとも、人生の最後に“人生の金メダル”をもらえるような生き方がしたい、とおっしゃっておられたことは、今でも私の心に深く焼きついています。
まさしく、柔の道を極めていかれた方が辿り着かれた至極の言葉であり、「精力善用、自他共栄」“人生の金メダル”という言霊(ことだま)は、私達誰もが日々をより良く生きていく上で、本当に目指すべき羅針盤になると思います。
そんな山下先生にもう1度インタビューしたいと思い、今年の1月に再インタビューを申し込み、実現可能になるところで、運命の皮肉ともいえるあの柔道界を根底からゆさぶる事件が起こりました。
純粋かつひたむきに柔道を愛し、柔道界を良くしていこうと、もう一度現場に戻り、学生を一から鍛え直そうとしておられた山下先生のお気持ちを思うと、本当に胸が苦しくなりました。
運命の女神は、そう簡単には人生の金メダルをとらせてはくれないようですが、これは本当に大きな試練だと思います。
日本のお家芸の柔道は、昔から金メダリストを数々と輩出しており、いつしかその数に執われ、連盟も関係各所も過去の栄光や実績だけで色々な事を判断し、結果を得るためには手段をいとわないという体質が蔓延し、誰もが見て見ぬふりをしてきた大きな反動が、今回の大変な事件に発展したのだと思います。
この暴力根絶などの体質改善のため、今回山下先生は理事の中でも一番しんどい所を引き受けられ、その防止や根底からの改善にまさに一心不乱で取り組まれています。
本当に頭が下がりますが、山下しかいない、という世間の評価、後押しが、山下先生の「自分は憎まれ役になっても柔道界を浄化し、よくしていこう」という真のスポーツマンシップを発揮させているのだと思います。
既に前途多難の次期全柔連の会長も決まっていますが、まさにどんな時でも「精力善用、自他共栄」を目指しておられるリーダーシップには本当に感動しますし、勇気をもらいます。
“魂”の生活習慣病が進行すると、
生き方、あり方が澱み、濁り、朽ちていく・・・。
これは何も柔道界に限らず、自分達の足元にはたくさんの同じ様な出来事や現象が起きていることと思います。
ビジネスの世界でも、自社の利益や売上のためには、手段をいとわず必要以上にコストを下げ、見た目だけは良くして、お客様がその品質やサービスの悪さに気づくまではずっとやり続ける・・・。
そのために取引先に無理を言ったり操作をしたりして、まわりに犠牲を強いる・・・。
お金で社員をモチベートし、自分にもまわりにもウソのない仕事をしたいと訴えると、トカゲのシッポを切る様に全てをうやむやにしていく・・・など、自分さえよければいいという体質を積み重ねれば重ねるほど、そのひずみはいつかどこかで反転し、大きなゆれ戻しとなって帰ってくる・・・。
うすうす気付いていても、わかっちゃいるけどやめられない・・・。
強欲、慢心、思い上がり、怠惰、見栄など、個人であっても組織であっても、生命が宿るところにこの“魂の生活習慣病”が進行すると、やっぱりその生き方、在り方が澱み、濁り、朽ちていく・・・。
私達の会社も、24年続いてきましたが、知らず知らずにその病状に陥り、進行しているとも限りません。
本来「道」とつくものは、究極の「真」「善」「美」を求め、それらを関わり合う仲間と共に共有し近づいていくことだと思います。
山下先生が柔道を通じて未だに人生の金メダルを目指し、格闘し、日々精進されているように、私達もこの24年目に初心に帰って、プロ・アクティブの商道を通じて人生の金メダルを目指していきたいと思います。
あなた様は何の「道」で、人生の金メダルを目指されますか?
ぜひ一緒に自分の得意技、道で精力を善用し、自他共に栄え、身の回りの社会をより良くしていきたいものですね。
毎日は本当に大変ですが、各々の人生の金メダルを目指して共に願晴りましょう!フェアプレイで・・・。
礼と感謝
► 先見経済 山下泰裕先生との対談はこちらでご紹介しています
Guts