河の流れように
記念すべきTAKEFU第1号商品のボディタオル(ノーマル)を発売したのが2001年の秋。
それから今日の2016年に至る15年のもの作りの歴史。
さあ記憶を紐解きながら遡上の旅を始めてまいりましょう!
開発者 相田雅彦のTAKEFU(竹布)製品開発の軌跡【第7話】
不安と期待が入り混じった時期。
■竹のニット製品
2016年9月は、中国雲南省への竹茶づくりの旅、そしてチベットから流れくる水源を訪ね、感謝の思いを伝える旅の始まりです。
竹茶づくりは8年前から始まり、来年ようやく商品化が実現する予定です。
チベットの源泉への旅は、3年に分けて竹と茶に関わる重要な3本の河をそれぞれ上流へと遡る旅となります。
この話は改めるとし、さらに「河の流れのように」を続けてまいります。
2006年、の秋から冬にかけては、『竹布』にとって節目となる時期であったなあ、と記録を見て思い出しています。
それまで布帛(四角い織物)しかなかった竹布に、ついにニット(編物)製品が加わることになりました。
アイテムは丸首/Vネックの『半袖Tシャツ』『長袖Tシャツ』、そして先丸の『スタンダードソックス』の発売です。
全てが初めてのことばかりなので、不安と期待が入り混じった時期でした。
この年はさらに大物製品のタオルケットに刺繍を入れて特製の箱を作り発売となりました。
例えばこんなこともありました。
初めてのニット製品で生地の伸縮も十分に把握することができず、真にお恥ずかしい話ですが、Tシャツのサイズを、S、M、L、LL、XLといきなり5サイズも発売したものですから、工場が混乱し、サイズ違いの袖が左右に付いたりと冷や汗の連続でした。
報告をもらった私を想像してみてください、唖然としてもう笑うしかないという状態でした。
そしてパッケージにもこだわり、過剰包装じゃないか!と言われてまで、わざわざ竹紙の厚紙を作り箱に仕立てたことも、とても懐かしい思い出です。
翌2007年の2 月には、八分袖の『KID’S Tシャツ』も発売しました。サイズは90、110、130、定価は2,940円でした。
筍のごとく、日々大きくなる子どもに、この定価が高いとお母様方に思われたのか、販売の方は思わしくなく、子ども達の健やかな成長を願い作った製品なのにと、がっかりしていました。
しかし、その後断腸の思いで廃番を決めた後、アースデイ等のイベントで特別価格で提供したところ、飛ぶように売れていきました。
子どもはわんぱくで転ぶことも多いので、その時に肘が隠れていた方が、痛い思いをしなくて済むのではと、たっぷりの愛情を注いだ製品でした。
今もロングセラーとなっている、『おやすみソックス』や『アームカバー』は、「温っため隊」としてこの年に発売されたものです。