雑誌やYouTubeで本や著者の紹介を連載しているサトケンが、あなたの中にすでにあるものを思い出し、生きる歓びを見出す本とのご縁を繋ぎます。
select9
自分らしく生きる
フィンランドが教えてくれた100の大切なこと
島塚 絵里 (著)
<パイ インターナショナル>
地に足をつけて幸せに生きる知恵と暮らしの楽しさ
東京港からフェリーで24時間。「東京から一番遠い島」と言われる世界自然遺産・小笠原諸島の父島に9月に行ってきました。
たくさんの方と知り合いました。みんな愛に溢れ、環境と平和を常に意識の一番上に置いて生きています。考え方の違いはあれど、島民みんなその意識が高いと思います。
現在、平均年齢30代、70%以上が移住者の島。子どもは3人が普通で、多い人は5人とか。
大人の集まりには必ず子どもがいて、保育園などが少なくても問題ないくらいみんなで面倒を見るし、資源が少ないこともあり、ないものは生み出す精神や、もたれ合うことなく立っている一人ひとりが寄り集まって、たくさんの分かち合いをしている人たちと約2週間共に過ごしました。
そこでは「コミュニティ」とか「ギフトエコノミー」を声高に言わなくても、血の繋がらない家族のような心地よい結びつきを感じたのです。また、「世界を変えよう!」という大上段な構えではなく、未来の世代に還すことをイメージして今この場を大切に生きようというスタンスが、ごく普通に暮らしにある人たちでもありました。
そんな体験をした後に出会ったのが、フィンランドに移住して16年の日本人のデザイナーさんが、フィンランドの文化から学びながら生活と人生を営む様子を書いた本でした。
「世界幸福度ランキング」で1位のこの国の美意識や思想、仕事観、自然や人との距離感、人生のバランス感覚が、小笠原で体験した感覚と似ているなぁと思ったのです。
年末年始というのは、今後の生き方や暮らし方を考える方も多いと思います。このおすすめの3冊を読みながら、新たな方針を立ててみてはいかがでしょう。
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