福をお届けにきました 映画監督 入江富美子のカエル通信 Vol.3
みなさん、「カエル通信」いかがでしょうか?
書いている私が一番楽しんでいるかもしれません。
さてさてみなさん、日常、ムカっとくる事はありませんか?
今回はこんなお話をさせていただきます。
ある村で人を殺してしまった若者がいました。
その村では、罪を犯したものを真ん中に座らせ、周りを村人が囲みます。
さて、何をすると思いますか?
みんなで責める?村人全員に謝らせる?
いえいえ、実は村人みんなでその若者がこれまでしてくれた良い行動を一人ずつ言っていくのです。
「お前は私が悩んでいた時、一生懸命に励ましてくれた」「お前は、子供の頃とてもやさしかった」
と、続けるのです。
これは「許しの儀式」なのだそうです。
そうされた人は、本来の自分を思い出せるでしょう。
話は変わって、先日、6年生の娘と、4年生の弟が、いつものように兄弟喧嘩をしています。
「ママ、一人っ子の方がよかったわ」
「ママ、私、弟なんかいらない!」 と泣きながら言ってきます。
兄弟仲良くしてよ!泣きたいのは私です。
そこで、大きな二人を両横に抱きかかえ、小さい頃の話をしました。
「二人が小さい時に、兄弟喧嘩ばかりして全然言うことを聞かへんから、ママが怒って、弟を玄関にほおり出した時の事、覚えてる?外でわんわん泣いている弟を、お姉ちゃんが、『開けたってー。開けたってー。』って泣きながら、自分で開けられないドアを一生懸命開けて助けようってしてたの。
その姿を見ていたら、ママ、怒ってたのに、涙が出てきて、『ごめんね。みんな仲良くしよう』って三人で抱き合って泣いたん、覚えてる?」と話しました。
すると、子供達の顔がとてもやさしい顔になって、「お姉ちゃん、ゲームしよう」、そう言って二人並んで仲良く遊び始めました。
「責め裁く」から「許しいたわる」・・・。
そんな風に気持ちを切り替えることができたらいいなぁと思います。
今日もごきげんな一日を!