かけがえのないもの

かけがえのないもの

ほっとメッセージ

時代の空気や価値観が一変する最も重要な年。

こんにちは。お元気でいらっしゃいますか?

早いもので、今年も今月で年越しですね。
何だか嬉しいようなさびしいような複雑な気持ちです。やり残した事、積み残した事もいっぱいあるような気がします。

片付けベタで整理整頓のできない私にとっては、1年に1回の大掃除でやっとの事、名刺の整理やいらない資料、たまって収集のつかない物などを1度にスッキリさせるためにちょっと気合いがいる月でもあります。
毎日、毎月少しずつでもいいから、身のまわりの事をスッキリ、きれいに美しくする習慣を身につけていればいいものを、あちこち飛びまわっては散らかしっぱなしの「ゴンタ坊主」がアッという間に大人になった様な身の上を考えれば、無理もないこと?
そんな勝手な言い訳をしながら、1年に1度の大掃除(断捨離)に「エイッ、ヤァー」で励みます。

最初は本当におっくうで、勢いがつくまでは、この大掃除も苦痛でしかありません。
が、今の自分にとって本当に必要なものだけを残し、スッキリして気持ちがいい状態に少しずつ近づいていくと、始めのしんどさが喜びと快感に変わってくるから不思議です。
結局終わってみると、予想以上に身のまわりが動きやすく、シンプルになり、心も晴れやかになっているから、何ともいえない充実感、達成感が涌き上がってきます。
やはり、イヤな事、面倒な事、つらい事も強い意志をもってやり遂げれば、やり甲斐と喜び、そしてより良い環境で気持ち良く過ごしていける・・・。
大掃除からでも気づける事っていっぱいあるんですね。

そういえば、今年は振り返ると、大変な事がいっぱいありました。
3月の東日本大震災に端を発して、夏から秋にかけての集中豪雨や史上最大級の台風など、大自然の猛威をこれほどまでに感じた年はなかったと思います。
大自然は美しく、優しいものかと思っていたら、時として、烈火の如く、猛威を奮い無情の風雨を吹き荒らし、大地をも揺り動かす・・・。
本当に鬼気せまる無情の極みの「大自然の脅威」によって、たくさんの方々が犠牲になり、今なお大変な生活を余儀なくされていらっしゃる・・・。
その事を思うといつも本当に胸が苦しくなります。
改めまして被災された方々へ心からお見舞い申し上げるとともに、本当にご無念にもお亡くなりになられた方々へ、心中よりお悔やみ申し上げます。

プライド、お金、モノ・・・ずっと執着してきたものは、
新たな時代ではむしろ妨げになるのかもしれません。

いつの間にか、私達は、自然をも自分達の勝手にでき、支配し、際限のないエゴや欲望を満たすための「道具」や「利用物」と思い、過ごしてきたのかもしれません。

その自然の大いなる働きや営みに自然に手を合わせ、心から感謝したり畏敬の念を持つ事を忘れてしまっていた「ツケ」が、何十年も積もり積もって、臨界点に達し、大自然が私達を目覚ませる形で、猛威を奮っているのかもしれません。
そういった事に心底目覚めさせ、人の心や世の中の在り方やしくみを、次の時代に合った形で浄化し、バランスをとり、さらにより良く生きていける状態へ昇華させようとしている。
そういった事象が、来年からも様々な形で起きてくるかもしれません。
もしかすると、ずっと執着してきた何かを手放さないといけない事があるかもしれません。それは、古くなって酸化し、闊達でなくなった考え、制度、しくみ、関係や変なプライドや必要以上のお金や物、そして自分さえ良ければというエゴなどなのかもしれません。
そういったものが、次の新たな時代や世の中には余り必要でなく、かえってそれらが邪魔をしてスムーズに生きていくことを妨げるのかもしれません。

その一つの顕れとして、今回の震災では、最終的に多くの方々が物やお金を超えた、人の心の大切さや、家族の絆、仲間のありがたさや地縁やコミュニティーの存在、その地にまつわる文化、風土、歴史の重要性など、決して目には見えないけど、「本当に大切なこと」がある事に気づかされました。
お金や物はなくなりやすいし、肩書きや地位や名誉も移ろいやすい存在ですが、何があっても変わらないかけがえのないものが、人と人とのつながり、絆、友情、愛情、信頼そして受けた恩や共に過ごしてきた大切な思い出などなのだと思います。

本当に大切なものは、目に見えないんだよね」

個人的な事で恐縮ですが、震災前に私の嫁さんが、私には全く秘密で、社内社外を含め、たくさんの方々に呼びかけて、私の50歳の誕生パーティーを企画してくれていました。

3月15日に催される予定のこのパーティーも、震災の直後と重なり、残念ながら、中止せざるを得なくなりました。
その前日の3月14日の誕生日当日に、家族でささやかなお祝いしてくれた時に、その秘密のパーティーの事を知らされました。

その出席者リストやお祝いのメッセージカードなどを見た時に、私は大粒の涙をポロポロ流して泣きました。
普段なら本当に忙しく、絶対に集まれないような方々が集まって、50歳という区切りの歳を心から祝ってくれようとしていた心が本当に嬉しく、お一人お一人の顔が目に浮かび、震災直後の不安ややるせなさと相まって本当に感動し、嬉しさと悔しさとありがたさがミックスした涙をいっぱい流しました。
そして、この「幻の誕生パーティー」を一人で仕切って段取りしてくれた嫁さんが本当に愛おしく、有難く思え、鼻水と涙まじりの震えた声で「本当にありがとう・・・」といって、二人で泣きあった事は、一生の思い出となりました。

お恥ずかしい話で恐縮ですが、やはり不安な時、さびしい時、苦しい時の人の情や絆ほどありがたく強いものはないとつくづく思いました。
星の王子さま(サン=テクジュベリ)の話の中に出てくる名言「大切なものは目に見えないんだよね」という事が、本当に大切な時代になっているのだとつくづく思います。
それらを大切に、強い意志と勇気、希望を持って生きていけば、何があってもきっと乗り越えていけると思いますし、だからこそ、家族や仲間の存在がますます重要になってくるのだと思います。

最後に、今年一年ご愛顧、ご愛読頂き、本当にありがとうございました。たくさんのお客様やご縁のあった方々に支えられて、今年も良い年を過すことができました。
心からありがとうございます。

来るべき2012年もスタッフ一同、力を合わせてご縁のある方々に「健幸的な人生やライフスタイル」を応援できるご提案をさせて頂きます。
どうぞ宜しくお願い致します。くれぐれもご自愛下さり、どうぞ良いお年をお迎えください。

大感謝

Guts

ほっとメッセージカテゴリの最新記事