気分が落ち込みがちの時に、少し取り入れることで不安や緊張を緩和してくれる「セントジョンズワート」
「ヒーラー」になってくれるハーブです
秋から冬へ移行するこの季節、夏を懐かしく思ったり、意味もなく気持ちが沈んだりする人もいらっしゃるのではないでしょうか。
今月は、そんな憂鬱な気分に役立ってくれる「セントジョンズワート」というハーブをご紹介します。
ヨーロッパでは、伝統的に不眠症やうつ症状に用いられてきました。
ネイティブ・アメリカンの人々もよく用いていたハーブで、「夜明けのサプリメント」などと呼ばれ、気持ちが沈んでいる時にこのハーブを使用すると、まるで夜明けが訪れるように、気持ちが晴れてくるという言い伝えからきています。
サプリメントやハーブティーとして用いられることの多いこのハーブは、和名をセイヨウオトギリソウといい、星の形をした鮮やかな黄色の花をつけます。
花をよく見ると、ふちに沿って精油の分泌腺があり、赤黒い点々が見られます。こすると赤い色素が手につきます。
オリーブ油やヒマワリ油に、花と葉を浸けこむと出来上がるのが、セントジョンズワートの浸出油です。外用として神経痛や関節痛にも使うことのできるオイルです。もちろんオイルの色は赤。(赤いオイルでない場合は全く意味がありません!)
キリスト教における、6月24日聖ヨハネの日(St.John’s Day:セントジョンズデイ)の前後に開花することから、その名がつけられました。赤い色素は聖ヨハネの「血」とされ、古代ではお守りして用いられることも多かったようです。
月経前症候群、更年期のトラブル、不安、憂鬱、イライラ・・・あらゆることに用いられるハーブですが、強力な味方になってくれる反面、使用には注意も必要です。薬との併用、多量には使用しないほうが良いハーブです。
ですが、不安や緊張を緩和してくれるので、気分が落ち込みがちな時に少し取り入れて、季節の変わり目を快適に過ごしたいですね。
11月のRecipe
月経前、更年期のトラブルによる不安や落ち込みやイライラに…。セントジョンズワートのハーブティー
不安や落ち込みやイライラを解消する強力な味方になってくれます。
用意するもの
●セントジョンズワート(花・葉)・・・小さじ1
●カモミール(花)・・・小さじ2
●レモンバーム(葉) ・・・小さじ1
作り方
上記を混ぜたもの、小さじ約1.5杯をティーポットに入れ、熱湯約200mlを注ぎフタをして10分ほど抽出します。
ハーブを濾してできあがり。
関節痛、神経痛に。セントジョンズワートのヒーリングオイル
外用として神経痛や関節痛にも使うことのできるオイルです。
用意するもの
●セントジョンズワート浸出油・・・20ml
●ラベンダー精油・・・4滴
作り方
投薬中の方はご使用前に、医師または専門家にご相談ください。セントジョンズワートは薬の効果に影響を及ぼす場合があります!