四季と寄り添う~利奈の漢方的生活
[Vol.17 水無月(minazuki)]
現代人はますます酸化が進みやすい環境です。体の中の抗酸化(サビ取り)を意識してみてください。
「夏至」は一年で最も太陽のエネルギーが溢れる日です。
この日は魔術的な力が働くとされ、マヤやエジプト、ドルイトなどの古代文明では、石の建造物に夏至の日が分かるように細工され、さまざまな儀式が行われました。
ケルトでは妖精の世界への扉が開くといわれ、シェークスピアの「夏の世の夢」が書かれました。
現在のヨーロッパ各地でも、夏至祭は盛んに行われ、この時に摘む薬草や朝露には特に効き目が強くなるとされています。
日本では伊勢の二見浦で、夏至の日の出とともに禊をする祭典が執り行われますが、ほとんど夏至を意識して生活しません。
これは「半夏半生」、田植えを半夏生(夏至から十一日目)までに終わらせなくては収穫が半減するので、農家が忙しい時期だったためのようです。
さて、太陽のエネルギーをたっぷり吸収した植物、野菜には、酸化を防ぐポリフェノールという成分が多くなります。
ポリフェノールには紫外線のダメージを体内から中和する働きがありますので、夏にはモロヘイヤやピーマンのように色の濃い野菜を多く摂るよう心掛けてください。
ポリフェノールには紫外線のダメージを体内から中和する働きがありますので、夏にはモロヘイヤやピーマンのように色の濃い野菜を多く摂るよう心掛けてください。
紫外線に加え、空気中の汚れ(窒素酸化物)による酸化もありますので、現代人はますます酸化が進みやすい環境です。
シミやシワだけでなく、以前より増えている白内障などの病気も体内酸化が原因です。
サングラスや日焼け止めも必要ですが、身体の中の抗酸化(サビ取り)を意識してみてくださいね。
例えば、抗酸化力の高いお茶(ジュアールティーロイヤル)などをプラスするとより良いですよ。
【養生漢方レシピ】 モロヘイヤのかき揚げ梅肉ソース
料理しにくいモロヘイヤですが、ポリフェノールがたっぷり。梅肉は6月のダルさにぴったりの食材です。
材料:
●モロヘイヤ…1束
●桜海老…大さじ1~2
●小麦粉…大さじ4 ●塩…少々
(梅肉ソースの材料)
●梅肉…大さじ2 ●しょうゆ…小さじ1
●砂糖…小さじ1 ●水…大さじ2
●ごま油…小さじ1 ●おろしにんにく…少々
作り方:
① モロヘイヤは葉と茎を分け、茎の部分は包丁で細かく刻みます。
② ①のモロヘイヤをボウルに入れ、桜海老、小麦粉、塩を加えてまんべんなく混ぜ、そこへ水を少量ずつ加えて混ぜます。
③ ②を適当な大きさにまとめ、160度に熱した油で両面をからりと揚げます。
お好みで梅肉ソースをつけて、お召し上がりください。