秋を迎えたら、からだを潤す働きのある食材をしっかり食べて、肺を労わりましょう。

秋を迎えたら、からだを潤す働きのある食材をしっかり食べて、肺を労わりましょう。

四季と寄り添う~利奈の漢方的生活

[Vol.8 長月(nagatsuki)]
秋を迎えたら、からだを潤す働きのある食材をしっかり食べて、肺を労わりましょう。

暑さ寒さも彼岸まで…。今年も厳しい暑さだったので、秋の訪れにホッと一息つきたいところです。

今年は農業暦(太陰太陽暦)でみると、9月に閏月(うるうづき)があります。
いつもより秋が長く感じられるはずなのですが、残暑もありますし、さて、どんな秋になることでしょう。

秋分を過ぎると、昼より夜が長くなり、陰陽のバランスが逆転します。人も自然の一部ですから、このような変わり目は体調を崩される方も多いのです。
また、漢方では自然の移り変わりを、春、夏、長夏、秋、冬の五季にそれぞれ肝、心、脾、肺、腎の五臓をあてはめて考える五行説という考えもあります。

秋の爽やかな空気は乾燥して、大気中の湿気も少ないため、湿に弱い「脾」には良い季節になります。

ところが、「肺」は乾燥に弱く、その影響が肺を代表とする呼吸器に出てきます。

呼吸器官の一部である鼻やのど、そして皮膚にも影響が及ぶこともあります。
さらに肺は大腸と表裏関係にあるため、大腸などにもトラブルが生じることがあります。

特に、夏に汗をたくさんかいて細胞が乾燥気味の方は要注意。咳が長引いたり、便秘などの症状に現れます。
秋を迎えるこの時期から、からだを潤す働きのある食材をしっかり食べて肺を労わりましょう。

からだを潤す食品の代表的なものは、梨、栗、ゴマ、もち米、うるち米、ハチミツなどです。旬の果物も是非!と言いたいのですが、果物の摂り過ぎは身体を冷やしますので、ほどほどでお願いします。

美味しいものがたくさん収穫される季節に食欲が増し、身体を潤す食材がたくさん楽しめるのです。自然の恵みって凄いと思いませんか?

【養生漢方レシピ】 肺を潤してくれる♥「梨のコンポート」

材料:
●梨 2個
●白ワイン 100cc
●グラニュー糖(蜂蜜でも良い。お好みの甘さで)
●レモン汁 大さじ1杯

作り方:
①皮をむいた梨を8等分に切り、鍋に並べて白ワインと砂糖を加え、ひたひたになるまでお水を加えて強火で煮ます。
②5分ほど煮立ててアクを取り、さらに弱火で15分煮たら火を止め、荒熱がとれてからレモン汁を加えます。

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