膨大なデータからAIが導き出した答え。「読書が健康寿命を延ばす」。
こんにちは。お元気でいらっしゃいますか?
今年も残すところあとわずか。
あっという間の一年でしたね。毎年、年の瀬を迎えると、今年も何とか無事に健康で、幸せに過ごすことができて本当に良かった、としみじみ思います。人生とは、そんな一年一年の積み重ねのような気がします。
そう言えば、少し前にNHKのテレビで、目からウロコの番組を観て気づかされることがありました。今話題のAI(人工知能)を駆使して、65歳以上のシニア層の健康寿命と平均寿命がどうしたら伸び、またその差を縮められるか?という内容です。
健康寿命とは、元気で若々しくやりたいことができる寿命。日本人平均は男性が72歳、女性が75歳ということですが、平均寿命となると、男性がそれにプラス9歳、女性はプラス12歳ということで、この差が寝たきりや要介護などの不健康寿命となってきます。ということは、誰もが願うピンピンコロリの天寿を全うするには、この不健康寿命の期間をいかに縮めるかにかかってきます。
私達の仕事も、そのために心身に心地いい商品を通じてサポートをさせていただいているのですが、番組では、その差を縮めたり、健康寿命を延ばすのは、いい食事と運動という今までの常識を覆す、さらに進化した“健康要素”が紹介されていました。一体何でしょうか?
NHKが延べ41万人の65歳以上の生活習慣や行動を10年以上かけてアンケート調査した膨大なデータからAIが導き出したその答えは、なんと「読書」。
解析の専門家や健康に携わる権威者をも驚かせる結果でした。
えっ、読書なの?
私も最初はビックリしましたが、健康寿命も平均寿命もダントツ1位の山梨県は、運動やスポーツの実施率では全国最下位なのに、人口当たりの図書館の数が全国1位だというから合点がいきます。
読書欲の高いシニアの方は、習慣的にバスに乗り、歩きながら図書館へ行き、歴史、料理、俳句、旅行など好きなジャンルのコーナーをあちこち探し回って立ち読み、座り読みをし、気に入ったら借りて帰ってじっくり読む・・・。好きな書物を様々な分野で乱読、併読しながら頭の中をぐるぐるさせて、知的好奇心や刺激を満たしていく。歴史物や旅のガイドで過去の記憶を呼び覚ますことで認知症予防にも。
ちなみに米国イエール大学の論文には、50歳以上の約3600人を「本を読む人」と「全く読まない人」のグループに分けて12年間追跡調査したところ、「本を読む人」の方が2年近く寿命が長かったという報告もあったり、日本老年学的評価研究機構の現在調査中の研究では、「図書館が近くにある人」は要介護リスクが低いというデータも出ているそうです。
本や雑誌を読むことや図書館などに通うことが、自然と脳の運動と肉体的運動の習慣となって健康寿命を延ばすとしたら、これほど気軽にできて、低コストな健康法は他にありませんね。
子供と同居より、一人暮らし。自由かつ逞しく、微笑しく人生を歩むことになります。
さらに番組ではあと2つ、やはり意外な健康要素を紹介していましたが、これもビックリ。
なんと「子供と同居」より「一人暮らし」の方が健康寿命要素が高まるということでした。
実際、老人の孤独死や食事の偏り、寂しさなど、一人暮らしによる不安・心配の方が先立つことも多く、私も兵庫に母親を一人暮らしさせているので、やはり罪悪感と不安は拭えません。
ところが調査によると、子供と同居と一人暮らしとで、悩み(精神的ストレス)のある・なしを比較すると、同居した方が60%近くの方がストレスを抱えているのに対し、一人暮らしの方は40%とストレスが少ないということが分かりました。
これは、子供が話を聞いてくれないとか、頼みごとをしても嫌がられるなど、些細なことが言えなかったり遠慮したり、我慢したりすることが日々積み重なって、結果、不健康要素が増えていくとのこと。
逆に家族に頼りすぎると、自分で考えたり動いたりする機会が減って、頭も体も衰えやすくなるといいます。
一人暮らしは誰にも気兼ねせずに自分の好きなように生活を楽しむことができます。
体操教室やコーラスの会などでストレスを発散させながら友達をつくり、時々ランチやお茶を一緒に楽しむ。時間があるから、料理やガーデニング、散歩など新しいことを始めるようになる。
誰も頼れないから、買物など長距離を歩いたり、運転したりするなど、引きこもらずに、自由かつ逞しく、微笑ましく人生を歩むことになります。
個と社会の絶妙な相関関係や、自由と安心の絶妙なバランスがとても大切。
テレビを観ながら、私は「これは母親に教えなければ」と思い、すぐに母の携帯に電話をして、「今、お母さんにピッタリの番組をやっているから、すぐに観てくれへん?」と言って電話を切りました。
夫を亡くして以来、一人で暮らす母ですが、市民会館の体操や歌の教室に通って体を動かし、友達と語らい、家では新聞は隅まで読み、その中のジグゾーパズルに夢中になり、テレビやラジオを毎日楽しんでいる・・・そんな母だから、一人暮らしの恩恵は充分味わっているし、私の罪悪感や不安も少しは和らぐ・・・「有難い番組やなぁ」と思いつつ、AIの凄さに本当に驚かされました。
そして番組の最後で、第3の健康要素として紹介されていたのが、住んでいる所の「治安の良さ」でした。
実際に、防犯ボランティア団体数が全国一の埼玉県では、ここ10年で防犯認知件数が3分の1に減ったことと、男性の健康寿命が全国12位から2位にアップしたことは、相関関係があるのではと推測されています。
治安が良くなったことで、外出がしやすくなってアクティブになり、健康要素が高まったのではないかと言われています。
地元コミュニティーに護られているという安心感も大きいのでは、とも言われていました。
本当にその通りですね。
個と社会(家族、地域、団体など)の絶妙な相関関係や、自由と安心の絶妙なバランスがとても大切なんですね。
番組が終わってから「いい番組やったね。なんか自信が湧いてきたわ」そんな嬉しい感想を母親からもらいました。
誰にとっても健康不安とはいつも背中合わせ。こういった最新情報は有難く、よりよく生きる指針になりますね。
さて、あっという間の12月。
今年も無事息災に感謝。そして来年も健康寿命を輝かせつつ、いい年にしたいものです。
今年一年、本当にありがとうございました。
どうぞ良い年をお迎えください。
大感謝
Guts