第5話 ナイ~ンだよう~

第5話 ナイ~ンだよう~

第5話 ナイ~ンだよう~

高島亮 「い~んだよう~」 連載第5話 ナイ~ンだよう~

「いい~んだよう~、いい~んだよう~、陰でも陽でもいい~んだよう~♪」。
お経のように歌い、左右にゆらゆらゆれる「陰だ陽~ダンス」。今回もその新たなバージョンをご紹介します。

「9」は、なかなか面白い数字です。
数字でいろいろな秘密(隠された意味)を読み解く数秘術では、9は「賢者」の数字。1から8までを受けて、それらの要素を含み持つオールマイティ―な数字です。まさに、きゅう(究)極ですね。

中国では古来、奇数は陽の数字、偶数は陰の数字とされていて、9(九)は陽の最大の数字ということになります。九月九日は陽が重なるので「重陽(ちょうよう)」の節句、陽の気(エネルギー)が最大になる日と考えられてきました。
じゅうような日なんですね?ちょうよ~。

一方、日本では昔から、九(く)は「苦」に通じるので縁起が良くないと敬遠されてもきました。「苦」は仏教(お経)にもよく出てくる言葉で、おシャカさまは「人生は苦に満ちている」と悟ったとされています。「苦」を「苦しい」という意味だと考えると遠慮したくなりますが、もともとの意味は「思い通りにならない」ということでした。

自分の思い通りにならないとイヤだと思うと、思い通りにならないときに苦しく感じます。でも、思い通りにならないこともあるよねと思えたら、苦しくありません(気になりません)。

「苦」=「苦しい」ではナインです。思い通りにならないこと自体は悪いわけではナインです。ダメだと思うか、それでもいいんだよう~と思うかが、苦しいと苦しくないの分かれ目。あまり汲々と窮屈(きゅう・く・ツー)に考えすぎナインほうが楽にいけそうです。

高島亮 「い~んだよう~」 連載第5話 ナイ~ンだよう~

というわけで、しめくくり(九九り)に、思い通りになっても(陽)ならなくても(陰)、
「いい~んだよう~、いい~んだよう~、『きゅう』でも『く』でもナイ~ンだよう~♪」
ゆれながらどちらも受け入れていくといいんじゃナインでしょうか。

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